師導古典を学びたいすべての人に

管子 / 四稱

桓公曰:「仲父旣已語我昔者有道之君矣,不當盡語我昔者無道之君乎?吾亦鑒焉。」管子對曰:「今若君之美好而宣通也,旣官職美道,又何以聞惡為?」桓公曰:「是何言邪?以繬緣繬,吾何以知其美也?以素緣素,吾何以知其善也?仲父已語我其善,而不語我其惡,吾豈知善之為善也?」

新字:桓公曰:「仲父旣已語我昔者有道之君矣,不当尽語我昔者無道之君乎?吾亦鑒焉。」管子対曰:「今若君之美好而宣通也,旣官職美道,又何以聞悪為?」桓公曰:「是何言邪?以繬縁繬,吾何以知其美也?以素縁素,吾何以知其善也?仲父已語我其善,而不語我其悪,吾豈知善之為善也?」

書き下し

桓公曰く、「仲父旣已に我に昔者有道の君を語れり、當に盡く我に昔者無道の君を語るべからざるか。吾も亦た焉に鑒みん」と。管子對えて曰く、「今君の美好にして宣通なるが若きは、旣に官職美道なり、又た何を以て惡を聞くことを為さん」と。桓公曰く、「是れ何の言ぞや。繬を以て繬に緣らば、吾何を以て其の美を知らんや。素を以て素に緣らば、吾何を以て其の善を知らんや。仲父已に我に其の善を語りて、我に其の惡を語らずんば、吾豈に善の善為るを知らんや」と。

現代語訳

桓公が言った。仲父はもう私に昔の道ある君を語ってくれた。昔の道なき君についても、すべて語ってくれないだろうか。私もそれを鏡にしたい。管子が答えた。いまの君のように立派で行き届いておられ、すでに官職も道も美しいのに、どうして悪いほうを聞く必要がありましょう。桓公が言った。それは何ということか。刺繍の布を刺繍の布で縁取れば、どうしてその美しさが分かるだろう。白い布を白い布で縁取れば、どうしてその善さが分かるだろう。仲父が私に善だけを語って悪を語らなければ、私は善が善であることをどうして知れようか。

解説

悪いほうも聞かせてくれ、と桓公が食い下がる場面です。たとえが的確で、刺繍の布を刺繍で縁取っても美しさは分からず、白い布を白で縁取っても善さは分からない。並べる相手がなければ、見えるものも見えません。善だけ聞いていては、善が善だと分からない、と。聞く側のほうから悪い例を求めた形でした。

この章句が説くこと

仲父旣已に我に昔者有道の君を語れり当に尽く我に昔者無道の君を語るべからざるか繬を以て繬に縁らば吾何を以て其の美を知らんや素を以て素に縁らば吾何を以て其の善を知らんや仲父已に我に其の善を語りて我に其の悪を語らずんば吾豈に善の善為るを知らんや対比悪例

関連する章句

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

師導で古典を学ぶ
いま登録すると、7日間すべての機能を無料でお試しいただけます。 無料ではじめる