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管子 / 君臣下

古者有二言,牆有耳,伏寇在側。牆有耳者,微謀外泄之謂也。伏寇在側者,沈疑得民之道也。微謀之泄也,狡婦襲主之請而資游慝也。沈疑之得民也。者前貴而後賤者,為之驅也。明君在上,便僻不能食其意,刑罰亟近也。大臣不能侵其勢,比黨者誅,明也。為人君者,能逺讒諂,廢比黨,淫悖行食之徒,無爵列於朝者,此止詐拘姦、厚國存身之道也。

新字:古者有二言,牆有耳,伏寇在側。牆有耳者,微謀外泄之謂也。伏寇在側者,沈疑得民之道也。微謀之泄也,狡婦襲主之請而資游慝也。沈疑之得民也。者前貴而後賤者,為之駆也。明君在上,便僻不能食其意,刑罰亟近也。大臣不能侵其勢,比党者誅,明也。為人君者,能遠讒諂,廃比党,淫悖行食之徒,無爵列於朝者,此止詐拘姦、厚国存身之道也。

書き下し

古者二言有り、牆に耳有り、伏寇側に在りと。牆に耳有りとは、微謀の外に泄るるの謂いなり。伏寇側に在りとは、沈疑の民を得るの道なり。微謀の泄るるや、狡婦主の請を襲いて游慝に資するなり。沈疑の民を得るや、前に貴くして後に賤しき者、之が為に驅くるなり。明君上に在れば、便僻其の意を食む能わず、刑罰亟やかに近ければなり。大臣其の勢を侵す能わず、比黨する者誅せらるること、明らかなればなり。人君たる者、能く讒諂を逺ざけ、比黨を廢し、淫悖行食の徒、朝に爵列する者無ければ、此れ詐を止め姦を拘え、國を厚くし身を存するの道なり。

現代語訳

昔から二つの言葉がある。垣に耳あり、伏せた寇はそばにあり、と。垣に耳ありとは、細かなはかりごとが外に漏れることをいう。伏せた寇はそばにありとは、深く疑いを抱く者が民の心を得ていく筋道をいう。細かなはかりごとが漏れるのは、狡い女が主の願いを盗み聞きして、ふらつく悪者に元手を与えるからである。深く疑う者が民を得るのは、前に貴かったのに後に賤しくなった者が、そのために走り回るからである。明君が上にあれば、へつらう側近はその心を食むことができない。刑罰がすぐそばにあるからである。大臣もその勢いを侵せない。徒党を組む者が誅されることが、はっきりしているからである。君たる者が、讒言とへつらいを遠ざけ、徒党を廃し、乱れた暮らしで食む者が朝廷の爵の列にいないようにできれば、これが偽りを止め、よこしまを捕らえ、国を厚くし身を保つ道である。

解説

垣に耳あり、伏せた寇はそばにあり。二つの古い言葉を、それぞれ具体的な仕組みに戻していきます。漏れるのは、そばの者が聞いているから。反対する者が力を持つのは、前に貴くて後に賤しくなった人が走り回るから、と。恨みを抱えた元有力者を、危うさの名指しとして挙げているのが目を引きます。なお底本はこの箇所の句点が一字ずれています。

この章句が説くこと

牆に耳有り伏寇側に在り微謀の泄るるや狡婦主の請を襲いて游慝に資するなり前に貴くして後に賤しき者之が為に駆くるなり讒諂を遠ざけ比党を廃すは詐を止め姦を拘え国を厚くし身を存するの道なり漏洩恨み

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