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管子 / 戒

桓公外舎而不鼎饋。中婦諸子謂宫人:「盍不出從乎?君將有行。」宫人皆出從。公怒曰:「孰謂我有行者?」宫人曰:「賤妾聞之中婦諸子。」公召中婦諸子曰:「女焉聞吾有行也?」對曰:「妾人聞之,君外舍而不鼎饋,非有内憂,必有外患。今君外舍而不鼎饋,君非有内憂也,妾是以知君之將有行也。」公曰:「善。此非吾所與女及也,而言乃至焉,吾是以語女。吾欲致諸侯而不至,為之奈何?」中婦諸子曰:「自妾之身之不為人持接也,未嘗得人之布織也,意者更容不審耶明日,管仲朝,公告之。管仲曰:「此聖人之言也,君必行也。」

新字:桓公外舎而不鼎饋。中婦諸子謂宫人:「盍不出従乎?君将有行。」宫人皆出従。公怒曰:「孰謂我有行者?」宫人曰:「賤妾聞之中婦諸子。」公召中婦諸子曰:「女焉聞吾有行也?」対曰:「妾人聞之,君外舎而不鼎饋,非有内憂,必有外患。今君外舎而不鼎饋,君非有内憂也,妾是以知君之将有行也。」公曰:「善。此非吾所与女及也,而言乃至焉,吾是以語女。吾欲致諸侯而不至,為之奈何?」中婦諸子曰:「自妾之身之不為人持接也,未嘗得人之布織也,意者更容不審耶明日,管仲朝,公告之。管仲曰:「此聖人之言也,君必行也。」

書き下し

桓公外舍して鼎饋せず。中婦諸子宮人に謂う、「盍ぞ出でて從わざる。君將に行有らんとす」と。宮人皆出でて從う。公怒りて曰く、「孰か我に行有りと謂う者ぞ」と。宮人曰く、「賤妾之を中婦諸子に聞く」と。公中婦諸子を召して曰く、「女焉くにか吾に行有るを聞けるや」と。對えて曰く、「妾人之を聞く、君外舍して鼎饋せざるは、内憂有るに非ざれば、必ず外患有りと。今君外舍して鼎饋せず、君は内憂有るに非ざるなり、妾是を以て君の將に行有らんとするを知るなり」と。公曰く、「善し。此れ吾が女と及ぶ所に非ざるなり、而して言乃ち焉に至る、吾是を以て女に語る。吾諸侯を致さんと欲して至らず、之を為すこと奈何」と。中婦諸子曰く、「妾の身の人の持接を為さざるより、未だ嘗て人の布織を得ず、意うに更に容審らかならざるか」と。明日、管仲朝す、公之を告ぐ。管仲曰く、「此れ聖人の言なり、君必ず行え」と。

現代語訳

桓公が外に泊まって鼎の食事を運ばせなかった。中婦諸子が宮中の女たちに言った、なぜ出て従わないのか。君はこれから遠出をなさる。宮中の女たちはみな出て従った。公は怒って言った、誰が私に遠出があると言ったのか。女たちが言った、私どもは中婦諸子から聞きました。公は中婦諸子を呼んで言った、おまえはどこで私に遠出があると聞いたのか。答えて言った、私はこう聞いております。君が外に泊まって鼎の食事を運ばせないのは、内に憂いがあるのでなければ必ず外に患いがある、と。いま君は外に泊まって鼎の食事を運ばせない。君に内の憂いはない。だから私は君がこれから遠出をなさると知ったのです。公が言った、よい。これは私がおまえと語るようなことではない。それなのに言葉がここまで届いた。だからおまえに語ろう。私は諸侯を集めたいのに集まらない。どうすればよいか。中婦諸子が言った、私の身が人の世話をしないようになってから、人からの織り物をいただいたことがありません。思うに、迎え入れ方が行き届いていないのではないでしょうか。翌日、管仲が参内し、公はこれを告げた。管仲が言った、これは聖人の言葉です。君は必ず行いなさい。

解説

宮中の女性が、君の食事の様子から行動を読み当てる話です。外に泊まって食事を運ばせない、内に憂いはない、だから遠出がある。そこから桓公が本題を相談し、返ってきた答えが自分の経験でした。自分が人の世話をしなくなってから、人から贈り物が来なくなった。諸侯が来ないのも同じではないか、と。翌日、管仲が聖人の言葉だと言い切ります。

この章句が説くこと

君外舎して鼎饋せざるは内憂有るに非ざれば必ず外患有り妾是を以て君の将に行有らんとするを知るなり妾の身の人の持接を為さざるより未だ嘗て人の布織を得ず此れ聖人の言なり君必ず行え観察返礼

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