管子 / 問
人之所害於鄉里者何物也?問士之有田宅,身在陳列者幾何人?餘子之勝甲兵,有行伍者幾何人?問男女有巧伎,能利備用者幾何人?處女操工事者幾何人?冗國所開口而食者幾何人?問一民有幾年之食也?問兵車之計,幾何乘也?牽家馬、軛家車者幾何乘?處士修行,足以教人,可使帥衆莅百姓者幾何人?士之急難可使者幾何人?工之巧,出足以利軍伍,處可以修城郭、補守備者幾何人?城粟軍糧,其可以行幾何年也?吏之急難可使者幾何人?
新字:人之所害於鄉里者何物也?問士之有田宅,身在陳列者幾何人?余子之勝甲兵,有行伍者幾何人?問男女有巧伎,能利備用者幾何人?処女操工事者幾何人?冗国所開口而食者幾何人?問一民有幾年之食也?問兵車之計,幾何乗也?牽家馬、軛家車者幾何乗?処士修行,足以教人,可使帥衆莅百姓者幾何人?士之急難可使者幾何人?工之巧,出足以利軍伍,処可以修城郭、補守備者幾何人?城粟軍糧,其可以行幾何年也?吏之急難可使者幾何人?
書き下し
人の鄉里に害する所の者は何物ぞや。士の田宅有りて、身陳列に在る者幾何人なるかを問う。餘子の甲兵に勝えて、行伍有る者幾何人ぞ。男女に巧伎有りて、能く備用を利する者幾何人なるかを問う。處女の工事を操る者幾何人ぞ。冗國の口を開きて食う所の者幾何人ぞ。一民に幾年の食有るかを問う。兵車の計、幾何乘なるかを問う。家馬を牽き、家車に軛する者幾何乘ぞ。處士行を修め、以て人を教うるに足り、衆を帥い百姓に莅ましむ可き者幾何人ぞ。士の急難に使う可き者幾何人ぞ。工の巧、出でては以て軍伍を利するに足り、處りては以て城郭を修め、守備を補う可き者幾何人ぞ。城粟軍糧、其れ以て幾何年を行く可きや。吏の急難に使う可き者幾何人ぞ。
現代語訳
人が郷里で害としているものは何か。士で田宅を持ち、自身が隊列にいる者は何人か。次男以下で甲冑と武器に堪えて隊伍にある者は何人か。男女で巧みな技があり、備えの用を利するに足りる者は何人か。未婚の女で職人仕事に就いている者は何人か。国に居候して口を開けて食っている者は何人か。一人の民に何年ぶんの食があるか。兵車の数はいかほどか。家の馬を引き、家の車に軛をつけられるのは何乗か。処士で行いを修め、人を教えるに足り、人々を率いて民に臨ませられる者は何人か。士で急な難に使える者は何人か。職人で腕があり、外に出れば軍の役に立ち、内にいれば城壁を修め守備を補える者は何人か。城の粟と軍の糧は、何年もつか。役人で急な難に使える者は何人か。
解説
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『管子』問園圃を理めて食う者幾何家なるかを問う。人の田を開きて耕す者幾何家ぞ。士の身ら耕す者幾何家ぞ。鄉の貧人、何の族の別なるかを問う。宗子の昆弟を收むる者、貧を以て昆弟に從う者幾何家なるかを問う。餘子仕えて田邑有り、今入る者幾何人ぞ。子弟の孝を以て鄉里に聞こゆる者幾何人ぞ。餘子父母存するに、養わずして出で離るる者幾何人ぞ。士の田有りて使われざる者幾何人ぞ。吏何の事をか惡む。士の田有りて耕さざる者幾何人ぞ。身何をか事とす。君臣位有りて未だ田有らざる者幾何人ぞ。外人の來從して未だ田宅有らざる者幾何家ぞ。國の子弟の外に游ぶ者幾何人ぞ。貧士の責を大夫に受くる者幾何人ぞ。官賤しく書を行い身士なるも、家臣を以て自ら代うる者幾何人ぞ。官承吏の田餼無くして徒らに事を理むる者幾何人ぞ。羣臣位有りて官大夫に事うる者幾何人ぞ。外人來游して大夫の家に在る者幾何人ぞ。鄉の子弟力めて田して人の率と為る者幾何人ぞ。國の子弟の上事無く、衣食節あらず、子弟を率いて田せず弋獵する者幾何人ぞ。男女整齊ならず、鄉の子弟を亂す者有りや。人の粟米を貸して別券有る者幾何家なるかを問う。國の伏利、其の人の急に應ず可き者幾何所なるかを問う。
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『管子』問時に馬牛の肥膌を簡稽して帥い、其の老いて死する者は皆な之を舉ぐ。其の山藪林澤に就きて薦を食う者幾何ぞ。出入死生の會幾何ぞ。若し夫れ城郭の厚薄、溝壑の淺深、門閭の尊卑、宜しく修むべくして修めざる者は、上必ず之を幾す。守備の伍、器物其の具を失わず、淫雨あらば各々處藏有り。兵官の吏、國の豪士、其の急難に以て先後するに足る者幾何人なるかを問う。夫れ兵事なる者は、危物なり、時ならずして勝ち、義ならずして得るは、未だ福と為さざるなり。謀を失いて敗るるは、國の危うきなり、謀を慎みて乃ち國を保つ。人を教え選ぶ所以の者は何事なるかを問う。官都を執る者、其の位事幾何年なるかを問う。辟く所の草萊の家邑に益有る者幾何ぞ。封表して以て人の生利を益す所の者は何物ぞや。築く所の城郭、牆閉を修め、通道阨闕を絕ち、防溝を深くして、以て人の地守を益す所の者は何所ぞや。捕らうる所の盜賊、人の害を除く者幾何ぞ。
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『管子』問死事の孤を問う、其の未だ田宅有らざる者有りや。少壯にして未だ甲兵に勝えざる者幾何人なるかを問う。死事の寡を問う、其の餼廩何如。國の功有りて大なる者は、何の官の吏なるかを問う。州の大夫や、何の里の士なるかを問う。今吏も亦た何を以て之を明らかにするや。刑論に常有り、行を以て改む可からず、今其の事の久しく留まるや何若なるかを問う。五官に度制有り、官都に其れ常斷有り、今事の稽まるや何をか待つかを問う。獨夫・寡婦・孤寡・疾病なる者幾何人なるかを問う。國の棄人、何の族の子弟なるかを問う。鄉の良家、其の牧養する所の者幾何人なるかを問う。邑の貧人、債して食う者幾何家なるかを問う。
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『管子』問大夫の疏器、甲兵・兵車・旌旗・鼓鐃・帷幕、帥車の載幾何乘ぞ。疏藏の器、弓弩の張、衣夾鋏、鈎の造、戈戟の緊、其の厲何若ぞ。其の宜しく修むべくして修めざる者は故に何を視るか。而して造修の官、器を出だし器を處くの具、宜しく起こすべくして未だ起こさざる者は何をか待つ。鄉師の車輜造修の具、其の繕何若ぞ。工尹材用を伐るに、三時に於いてする毋く、羣材乃ち植え、而して器を造るは冬に定め、完良備用必ず足る。人に餘兵詭陳の行有り、以て國常を慎む。
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『管子』山國軌桓公管子に問いて曰く、「請う國を官する軌を問う」と。管子對えて曰く、「田に軌有り、人に軌有り、用に軌有り、鄉に軌有り、人事に軌有り、幣に軌有り、縣に軌有り、國に軌有り。軌數に通ぜずして、國を為めんと欲するは、可ならず」と。桓公曰く、「軌數を行うこと奈何」と。對えて曰く、「某の鄉の田は若干ぞ、人事の準は若干ぞ、榖の重は若干ぞ。曰く、某の縣の人は若干ぞ、田は若干ぞ、幣は若干にして用に中たるか、榖の重は若干にして幣に中たるか。歳を終うるに人の食を度り、其の餘りは若干ぞ。曰く、某の鄉の女の事に勝うる者は歳を終うるまで績む、其の功業は若干ぞ。功業を以て時に直りて之を櫎り、歳を終うるに、人已に衣被するの後、餘れる衣は若干ぞ。羣軌を别かちて壤の宜しきを相る」と。桓公曰く、「何をか羣軌を别かち、壤の宜しきを相ると謂う」と。管子對えて曰く、「莞蒲の壤有り、竹箭檀柘の壤有り、汜下漸澤の壤有り、水潦魚鼈の壤有り。今四壤の數、君皆な善く官して之を守れば、則ち財物に籍りて、人に籍らず。畆十畆の壤、君軌を以て守らざれば、則ち民且に之を守らんとす。民に移り過ぎて力を長ずる有り、本を以て得と為さざるは、此れ君の失なり」と。
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『管子』度地桓公曰く、「請う問う、五害に備うるの道」と。管子對えて曰く、「請う五害の説を除くに、水を以て始めと為さん。請う為に水官を置き、水に習う者をして吏大夫と為し、大夫の佐各おの一人、部を率いる校長・官佐各おの財足らしめ、乃ち水の左右各おの一人を取り、使て都匠水工と為し、之をして水道を行らしめん。城郭・堤川・溝池、官府寺舍及び州中の當に繕治すべき者には、卒を給し財を足らしむ。令に曰く、常に秋歲末の時を以て、其の民を閲し、家人を案じ地を比べ、什伍口數を定め、男女大小を別つ。其の用を為さざる者は輒ち之を免じ、錮病ありて作す可からざる者は之を疾とし、作を省く可き者は之を半事とす。并せ行いて、以て甲士の當に兵を被るべきの數を定め、其の都に上る。