管子 / 問
問理園圃而食者幾何家?人之開田而耕者幾何家?士之身耕者幾何家?問鄉之貧人,何族之别也?問宗子之收昆弟者,以貧從昆弟者幾何家?餘子仕而有田邑,今入者幾何人?子弟以孝聞於鄉里者幾何人?餘子父母存,不養而出離者幾何人?士之有田而不使者幾何人?吏惡何事?士之有田而不耕者幾何人?身何事?君臣有位而未有田者幾何人?外人之來從而未有田宅者幾何家?國子弟之游于外者幾何人?貧士之受責於大夫者幾何人?官賤行書身士,以家臣自代者幾何人?官承吏之無田餼而徒理事者幾何人?羣臣有位事官大夫者幾何人?外人來游在大夫之家者幾何人?鄉子弟力田為人率者幾何人?國子弟之無上事,衣食不節,率子弟不田弋獵者幾何人?男女不整齊,亂鄉子弟者有乎?問人之貸粟米有别劵者幾何家?問國之伏利,其可應人之急者幾何所也?
新字:問理園圃而食者幾何家?人之開田而耕者幾何家?士之身耕者幾何家?問郷之貧人,何族之別也?問宗子之収昆弟者,以貧従昆弟者幾何家?余子仕而有田邑,今入者幾何人?子弟以孝聞於郷里者幾何人?余子父母存,不養而出離者幾何人?士之有田而不使者幾何人?吏悪何事?士之有田而不耕者幾何人?身何事?君臣有位而未有田者幾何人?外人之来従而未有田宅者幾何家?国子弟之游于外者幾何人?貧士之受責於大夫者幾何人?官賤行書身士,以家臣自代者幾何人?官承吏之無田餼而徒理事者幾何人?羣臣有位事官大夫者幾何人?外人来游在大夫之家者幾何人?郷子弟力田為人率者幾何人?国子弟之無上事,衣食不節,率子弟不田弋猟者幾何人?男女不整斉,乱郷子弟者有乎?問人之貸粟米有別劵者幾何家?問国之伏利,其可応人之急者幾何所也?
書き下し
園圃を理めて食う者幾何家なるかを問う。人の田を開きて耕す者幾何家ぞ。士の身ら耕す者幾何家ぞ。鄉の貧人、何の族の別なるかを問う。宗子の昆弟を收むる者、貧を以て昆弟に從う者幾何家なるかを問う。餘子仕えて田邑有り、今入る者幾何人ぞ。子弟の孝を以て鄉里に聞こゆる者幾何人ぞ。餘子父母存するに、養わずして出で離るる者幾何人ぞ。士の田有りて使われざる者幾何人ぞ。吏何の事をか惡む。士の田有りて耕さざる者幾何人ぞ。身何をか事とす。君臣位有りて未だ田有らざる者幾何人ぞ。外人の來從して未だ田宅有らざる者幾何家ぞ。國の子弟の外に游ぶ者幾何人ぞ。貧士の責を大夫に受くる者幾何人ぞ。官賤しく書を行い身士なるも、家臣を以て自ら代うる者幾何人ぞ。官承吏の田餼無くして徒らに事を理むる者幾何人ぞ。羣臣位有りて官大夫に事うる者幾何人ぞ。外人來游して大夫の家に在る者幾何人ぞ。鄉の子弟力めて田して人の率と為る者幾何人ぞ。國の子弟の上事無く、衣食節あらず、子弟を率いて田せず弋獵する者幾何人ぞ。男女整齊ならず、鄉の子弟を亂す者有りや。人の粟米を貸して別券有る者幾何家なるかを問う。國の伏利、其の人の急に應ず可き者幾何所なるかを問う。
現代語訳
園や畑を営んで食べている者が何家あるか。人の田を開いて耕している者が何家か。士で自分の手で耕している者が何家か。郷の貧しい人は、どの家の別か。宗家の当主で兄弟を養っている者、貧しさゆえに兄弟に従っている者が何家か。次男以下で仕えて田や邑を持ち、いま納めている者は何人か。子弟で孝によって郷里に名が聞こえている者は何人か。次男以下で父母が存命なのに養わず出て離れている者は何人か。士で田を持ちながら用いられていない者は何人か。役人は何を嫌っているのか。士で田を持ちながら耕していない者は何人か。その身は何をしているのか。君臣で位がありながらまだ田を持たない者は何人か。外から来て従いながらまだ田宅を持たない者は何家か。国の子弟で外へ出ている者は何人か。貧しい士で大夫に借りのある者は何人か。官が低く書き役の身でありながら、家臣に代わらせている者は何人か。官承の役人で田も食も与えられずにただ事を処理している者は何人か。群臣で位がありながら官の大夫に仕えている者は何人か。外から来て遊び、大夫の家にいる者は何人か。郷の子弟で耕作に励み人の手本となっている者は何人か。国の子弟で上に仕える事もなく、衣食に節度がなく、子弟を率いて耕さず狩りをしている者は何人か。男女の別が整わず、郷の子弟を乱している者はいるか。人に粟や米を貸して証文のある者は何家か。国に埋もれている利で、人の急に応じられるところは何か所か。
解説
この章句が説くこと
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『管子』問人の鄉里に害する所の者は何物ぞや。士の田宅有りて、身陳列に在る者幾何人なるかを問う。餘子の甲兵に勝えて、行伍有る者幾何人ぞ。男女に巧伎有りて、能く備用を利する者幾何人なるかを問う。處女の工事を操る者幾何人ぞ。冗國の口を開きて食う所の者幾何人ぞ。一民に幾年の食有るかを問う。兵車の計、幾何乘なるかを問う。家馬を牽き、家車に軛する者幾何乘ぞ。處士行を修め、以て人を教うるに足り、衆を帥い百姓に莅ましむ可き者幾何人ぞ。士の急難に使う可き者幾何人ぞ。工の巧、出でては以て軍伍を利するに足り、處りては以て城郭を修め、守備を補う可き者幾何人ぞ。城粟軍糧、其れ以て幾何年を行く可きや。吏の急難に使う可き者幾何人ぞ。
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『管子』問死事の孤を問う、其の未だ田宅有らざる者有りや。少壯にして未だ甲兵に勝えざる者幾何人なるかを問う。死事の寡を問う、其の餼廩何如。國の功有りて大なる者は、何の官の吏なるかを問う。州の大夫や、何の里の士なるかを問う。今吏も亦た何を以て之を明らかにするや。刑論に常有り、行を以て改む可からず、今其の事の久しく留まるや何若なるかを問う。五官に度制有り、官都に其れ常斷有り、今事の稽まるや何をか待つかを問う。獨夫・寡婦・孤寡・疾病なる者幾何人なるかを問う。國の棄人、何の族の子弟なるかを問う。鄉の良家、其の牧養する所の者幾何人なるかを問う。邑の貧人、債して食う者幾何家なるかを問う。
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『管子』問時に馬牛の肥膌を簡稽して帥い、其の老いて死する者は皆な之を舉ぐ。其の山藪林澤に就きて薦を食う者幾何ぞ。出入死生の會幾何ぞ。若し夫れ城郭の厚薄、溝壑の淺深、門閭の尊卑、宜しく修むべくして修めざる者は、上必ず之を幾す。守備の伍、器物其の具を失わず、淫雨あらば各々處藏有り。兵官の吏、國の豪士、其の急難に以て先後するに足る者幾何人なるかを問う。夫れ兵事なる者は、危物なり、時ならずして勝ち、義ならずして得るは、未だ福と為さざるなり。謀を失いて敗るるは、國の危うきなり、謀を慎みて乃ち國を保つ。人を教え選ぶ所以の者は何事なるかを問う。官都を執る者、其の位事幾何年なるかを問う。辟く所の草萊の家邑に益有る者幾何ぞ。封表して以て人の生利を益す所の者は何物ぞや。築く所の城郭、牆閉を修め、通道阨闕を絕ち、防溝を深くして、以て人の地守を益す所の者は何所ぞや。捕らうる所の盜賊、人の害を除く者幾何ぞ。
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『管子』山國軌桓公管子に問いて曰く、「請う國を官する軌を問う」と。管子對えて曰く、「田に軌有り、人に軌有り、用に軌有り、鄉に軌有り、人事に軌有り、幣に軌有り、縣に軌有り、國に軌有り。軌數に通ぜずして、國を為めんと欲するは、可ならず」と。桓公曰く、「軌數を行うこと奈何」と。對えて曰く、「某の鄉の田は若干ぞ、人事の準は若干ぞ、榖の重は若干ぞ。曰く、某の縣の人は若干ぞ、田は若干ぞ、幣は若干にして用に中たるか、榖の重は若干にして幣に中たるか。歳を終うるに人の食を度り、其の餘りは若干ぞ。曰く、某の鄉の女の事に勝うる者は歳を終うるまで績む、其の功業は若干ぞ。功業を以て時に直りて之を櫎り、歳を終うるに、人已に衣被するの後、餘れる衣は若干ぞ。羣軌を别かちて壤の宜しきを相る」と。桓公曰く、「何をか羣軌を别かち、壤の宜しきを相ると謂う」と。管子對えて曰く、「莞蒲の壤有り、竹箭檀柘の壤有り、汜下漸澤の壤有り、水潦魚鼈の壤有り。今四壤の數、君皆な善く官して之を守れば、則ち財物に籍りて、人に籍らず。畆十畆の壤、君軌を以て守らざれば、則ち民且に之を守らんとす。民に移り過ぎて力を長ずる有り、本を以て得と為さざるは、此れ君の失なり」と。
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国語・斉語「夫の農をして、群萃して州処せしむれば、其の四時を察し、其の用を権節し、耒(らい)・耜(し)・耞(か)・芟(さん)、寒に及べば、菒(こう)を撃ち田を除きて、以て時耕を待つ。耕に及べば、深く耕して疾(と)く之を耰(ゆう)し、以て時雨を待つ。時雨既に至れば、其の槍(そう)・刈(がい)・耨(どう)・鎛(はく)を挟みて、以て旦暮に田野に事に従う。衣を脱ぎて功に就き、首に茅蒲(ぼうほ)を戴き、身に襏襫(はつせき)を衣(き)、体を霑(うるお)し足を塗(まみ)れさせ、其の髪膚を暴(さら)し、其の四支の敏を尽くして、以て田野に事に従う。少くして焉に習い、其の心焉に安んじ、異物を見て遷らず。是の故に其の父兄の教えは粛しからずして成り、其の子弟の学は労せずして能くす。夫れ是れ、故に農の子は恒に農と為り、野に処りて暱(なじ)まず。其の秀民の能く士と為る者は、必ず頼るに足るなり。有司見て以て告げずんば、其の罪五。有司已に事において竣(お)う」と。 桓公曰く、「民の居を定むること若何」と。管子対えて曰く、「国を制して以て二十一郷と為す」と。桓公曰く、「善し」と。管子是に於いて国を制して以て二十一郷と為す。工商の郷六、士の郷十五。公は五郷を帥い、国子は五郷を帥い、高子は五郷を帥う。国を参にして案を起こし、以て三官と為す。臣には三宰を立て、工には三族を立て、市には三郷を立て、沢には三虞(ぐ)を立て、山には三衡(こう)を立つ。
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『管子』治國凡そ農なる者は、月に足らずして歲に餘り有る者なり。而るに上の徵暴急にして時無ければ、則ち民は倍貸して以て上の徵に給す。耕耨する者に時有りて、澤必ずしも足らざれば、則ち民は倍貸して以て庸を取る。秋に糴るに五を以てし、春に糶るに束を以てす、是れ又た倍貸なり。故に上の徵を以て民より倍取する者四つ。關市の租、府庫の徵、粟の什一、厮輿の事、此の四時も亦た當に一倍貸すべし。夫れ一民を以て四主を養う、故に逃徙する者を刑するも、上止むる能わざるは、粟少なくして民に積む無ければなり。常山の東、河・汝の間は、蚤く生じて晚く殺す、五榖の蕃り孰する所なり。四たび種えて五たび穫れ、中年は畝ごとに二石、一夫にして粟二百石を為す。今や倉廩虛しくして民に積む無く、農夫子を粥ぐ者有るは、上に之を均しくするの術無ければなり。

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