管子 / 小匡
與諸侯飾牲為載書,以誓要于上下,薦神,然後率天下定周室,大朝諸侯於陽榖故兵車之㑹六,乘車之㑹三,九合諸侯,一匡天下。甲不解壘,兵不解翳,弢無弓,服無矢,寢武事,行文道,以朝天子。葵丘之會,天子使大夫宰孔致胙於桓公,曰:「余一人之命,有事於文、武,使宰孔致胙。」且有後命,曰:「以爾自卑勞,實謂爾伯舅,毋下拜。」
新字:与諸侯飾牲為載書,以誓要于上下,薦神,然後率天下定周室,大朝諸侯於陽穀故兵車之会六,乗車之会三,九合諸侯,一匡天下。甲不解塁,兵不解翳,弢無弓,服無矢,寝武事,行文道,以朝天子。葵丘之会,天子使大夫宰孔致胙於桓公,曰:「余一人之命,有事於文、武,使宰孔致胙。」且有後命,曰:「以爾自卑労,実謂爾伯舅,毋下拝。」
書き下し
諸侯と牲を飾りて載書を為り、以て上下に誓要し、神に薦め、然る後に天下を率いて周室を定む。大いに諸侯を陽穀に朝せしむ。故に兵車の會六たび、乘車の會三たび、九たび諸侯を合わせ、一たび天下を匡す。甲は壘を解かず、兵は翳を解かず、弢に弓無く、服に矢無し。武事を寢ね、文道を行い、以て天子に朝す。葵丘の會、天子大夫宰孔をして胙を桓公に致さしめて曰く、「余一人の命、文・武に事有り、宰孔をして胙を致さしむ」と。且つ後命有りて曰く、「爾自ら卑勞するを以て、實に爾を伯舅と謂う、下り拜する毋かれ」と。
現代語訳
諸侯とともにいけにえを整えて盟約の書を作り、上と下に誓い、神に供え、そのうえで天下を率いて周の王室を定めた。大いに諸侯を陽穀に集めた。だから兵車の会が六度、乗車の会が三度。九度諸侯を集め、一度天下を正した。甲は積んだまま解かず、武器は覆いを取らず、弓袋に弓はなく、矢筒に矢はない。武の事を休め、文の道を行い、そうして天子に朝した。葵丘の会で、天子は大夫の宰孔をつかわして供え物の肉を桓公に届けさせて言った、われ一人の命により、文王と武王に祭りがあった。宰孔をつかわして胙を届ける。さらに後の命があった、そなたは自ら身を低くして労してきた。まことにそなたを伯父と呼ぶ。堂を下りて拝礼するには及ばない。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『五常訓』巻之四・礼本立てば末は是より出づる理なり。末のみ修りて、本なきは、誠なくして、礼の道たたず。喪の礼は、ことさら真実ならでは行はれざるものなれば、既に礼の本を説きて、又其内より、喪の礼の本をかかげ出して説き給ふ。
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『五常訓』巻之四・礼一朱子曰、礼は即理の節文なり。いふ意は、万の行、道理にかなひて、過不及なく、程よきを云ふ。飲食の一事をいはば、うゑかわく時に飲み食ふは理なり。されども、飲み食ふべき理なりとて、みだりに多く飲み食へば、放逸にして、みだりがはしく、又必病を生ず。飲み食ふべき理にあたりて、過不及なく、よき程なるが、理の節文なり。万の事、是を以て知るべし。
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『五常訓』巻之四・礼一礼記に、子曰、敬ひて礼にあたらざる、これを野と云ふ。敬ふは誠によけれど、礼にかなはざれば、これ野きなり。敬によき程の法あり。過不及ありて、其法にかなはざるは、是礼にあたらざるなり。況やおごりて理にかなはざるは、ことに礼にそむけり。野きより、其害甚し。
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『弁名』禮礼は道の名なり。先王の制作する所の四教・六芸、是れ其の一に居る。所謂経礼三百、威儀三千、是れ其の物なり。六芸は、書・数は庶人の官に在る者、府・史・胥・徒の専ら務むる所と為す。御も亦た士の職とする所なり。射は諸侯に通ずと雖も、其の所謂射は、礼楽を以て之を行ふ、民の射の皮を主とする者の比に非ず。唯だ礼楽のみ乃ち芸の大なる者にして、君子の務むる所なり。而して楽は伶官に掌られ、君子以て徳を養ふのみ。礼に至りては則ち君子此を以て顕業と為す。是を以て孔子少くして礼を知るを以て称せられ、周に之きて礼を老聃に問ひ、杞に之き宋に之き、唯だ礼を之れ求む。子夏の記す所、曾子の問ふ所、七十子皆礼に断断たり。檀弓の諸篇に見ゆ。三代の君子の礼を務むる、以て見るべきのみ。
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『五常訓』巻之四・礼一威儀をつつしみ、衣冠を正しくし、視ること、聴くこと、言ふこと、動くことの四事につきて、各過不及なく、よき程の法あり。又親につかへ、君につかふるに、各さだまれる法あり。兄弟、夫婦に対し、賓客にまじはり、臣下に対し、民をつかひ、先祖鬼神をまつるも法あり。是礼は、皆天理のよき程なる節文にして、人事の定まれる作法なり。仁義皆理なりといへども、とりわき礼を理といへるに子細あり。理とは行ふべきすぢめなり。万事を行ふに、皆定まりたる作法あり。是人の行ふべきすぢめなり。是即礼なり。ここを以て聖人の説き給へる礼の字は、理の字にあたれり。然れども理といはずして礼といへるに、子細あり。理といへば形と事にあらはれたる迹なくして、虚なり。
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『弁名』禮是の礼楽の教は、黙して之を識るに在りと雖も、然れども人の知、至る有り、至らざる有り。故に孔子時有りてか、一隅を挙げて以て其の義を語る。義とは先王の礼を制する所以の義、戴記に載する所皆是れのみ。祇だ人の知、至る有り、至らざる有り。故に七十子の先王を信ずる、孔子の先王を信ずるに及ばず。其の人の七十子を信ずるも、亦た七十子の孔子を信ずるに及ばず。故に其の人に喩さんと欲するの急なる、其の義を論説して已まず。日に以て蔓衍し、以て戦国の時に至りて、義遂に礼を離れて孤行し、復た礼に就きて其の義を言はず。孟子の書を観て見るべきのみ。此れより其の後、古を去ること益〻遠く、義理の説益〻盛んに、囂然として以て天下を乱し、先王・孔子の教、蕩乎として尽く。悲しいかな。

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