管子 / 小匡
今夫商,羣萃而州處,觀凶饑,審國變,察其四時,而監其鄉之貨,以知其市之賈。負任擔荷,服牛輅馬,以周四方,料多少,計貴賤,以其所有,易其所無,買賤鬻貴。是以羽旄不求而至,竹箭有餘於國,竒怪時來,珍異物聚,旦昔從事於此,以教其子弟。相語以利,相示以時,相陳以知賈。少而習焉,其心安焉,不見異物而遷焉。是故其父兄之教,不肅而成。其子弟之學,不勞而能。夫是,故商之子常為商。
新字:今夫商,羣萃而州処,観凶饑,審国変,察其四時,而監其鄉之貨,以知其市之賈。負任担荷,服牛輅馬,以周四方,料多少,計貴賤,以其所有,易其所無,買賤鬻貴。是以羽旄不求而至,竹箭有余於国,奇怪時来,珍異物聚,旦昔従事於此,以教其子弟。相語以利,相示以時,相陳以知賈。少而習焉,其心安焉,不見異物而遷焉。是故其父兄之教,不粛而成。其子弟之学,不労而能。夫是,故商之子常為商。
書き下し
今夫れ商は、羣萃して州處し、凶饑を觀、國變を審らかにし、其の四時を察して、其の鄉の貨を監し、以て其の市の賈を知る。負任擔荷し、牛に服し馬に輅して、以て四方に周り、多少を料り、貴賤を計り、其の有る所を以て、其の無き所に易え、賤きを買い貴きを鬻ぐ。是を以て羽旄求めずして至り、竹箭國に餘り有り、奇怪時に來たり、珍異物聚まる。旦昔此に從事して、以て其の子弟を教う。相語るに利を以てし、相示すに時を以てし、相陳ぬるに賈を知るを以てす。少くして焉に習えば、其の心焉に安んじ、異物を見て遷らず。是の故に其の父兄の教は、肅ならずして成る。其の子弟の學は、勞せずして能くす。夫れ是くのごとし、故に商の子は常に商と為る。
現代語訳
いま商は、群れ集まって州にまとまって住み、凶作や飢えを見、国の変わり目を見きわめ、四季を見て、自分の郷の品物に目を配り、市場の値を知る。荷を背負い担ぎ、牛につけ馬を引かせて四方を回り、多い少ないを量り、高い安いを計り、自分のところにあるものを、ないところの物と交換し、安く買って高く売る。だから羽根や旄は求めずとも集まり、竹や矢は国に余り、珍しいものが時とともに来て、貴重な品が集まる。朝夕これに従事して、それで子弟を教える。互いに利のことを語り、互いに時期を示し、互いに値を知ることを並べる。幼いうちからそれに慣れれば、心はそこに落ち着き、よそのものを見ても移らない。だから父兄の教えは厳しくしなくても成り、子弟の学びは苦労しなくてもできる。だから商の子は常に商となる。