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管子 / 大匡

卒嵗,呉人伐穀。桓公告諸侯未徧,諸侯之師竭至,以待桓公。桓公以車千乘㑹諸侯於竟,都師未至,呉人逃,諸侯皆罷。桓公歸,問管仲曰:「將何行?」管仲曰:「可以加政矣。」曰:「從今以往二年,適子不聞孝,不聞愛其弟,不聞敬老國良,三者無一焉,可誅也。諸侯之臣及國事,三年不聞善,可罰也。君有過,大夫不諫;士庶人有善,而大夫不進,可罰也。士庶人聞之吏,賢孝悌可賞也。」桓公受而行之,近侯莫不請事。兵車之㑹六,乘車之㑹三,饗國四十有二年。

新字:卒歳,呉人伐穀。桓公告諸侯未遍,諸侯之師竭至,以待桓公。桓公以車千乗会諸侯於竟,都師未至,呉人逃,諸侯皆罷。桓公帰,問管仲曰:「将何行?」管仲曰:「可以加政矣。」曰:「従今以往二年,適子不聞孝,不聞愛其弟,不聞敬老国良,三者無一焉,可誅也。諸侯之臣及国事,三年不聞善,可罰也。君有過,大夫不諫;士庶人有善,而大夫不進,可罰也。士庶人聞之吏,賢孝悌可賞也。」桓公受而行之,近侯莫不請事。兵車之会六,乗車之会三,饗国四十有二年。

書き下し

歳を卒えて、呉人穀を伐つ。桓公諸侯に告ぐること未だ徧からずして、諸侯の師竭く至り、以て桓公を待つ。桓公車千乘を以て諸侯と竟に會す、都師未だ至らずして、呉人逃げ、諸侯皆罷む。桓公歸り、管仲に問いて曰く、「將に何をか行わん」と。管仲曰く、「以て政を加う可し」と。曰く、「今より以往二年、適子孝を聞かず、其の弟を愛するを聞かず、老を敬い國良なるを聞かず、三つの者一つも焉れ無くんば、誅す可きなり。諸侯の臣國事に及びて、三年善を聞かずんば、罰す可きなり。君に過ち有りて大夫諫めず、士庶人に善有りて大夫進めざれば、罰す可きなり。士庶人之を吏に聞き、賢孝悌なれば賞す可きなり」と。桓公受けて之を行う、近侯事を請わざる莫し。兵車の會六たび、乘車の會三たび、國を饗くること四十有二年。

現代語訳

一年が終わって、呉の人が穀を討った。桓公が諸侯にまだ知らせ終わらないうちに、諸侯の軍が残らず到着して桓公を待った。桓公は車千乗で諸侯と国境に会した。都の軍がまだ着かないうちに呉の人は逃げ、諸侯はみな引き上げた。桓公は帰って管仲に問うた、これから何をするか。管仲が言った、政を加えられます。そして言った、今から先の二年、跡継ぎが孝であると聞かれず、弟を愛すると聞かれず、老を敬い国に良いと聞かれない。三つのうち一つもなければ、誅してよい。諸侯の臣が国事にたずさわって、三年のあいだ善が聞かれなければ、罰してよい。君に過ちがあって大夫が諫めず、士庶人に善があって大夫が取り次がなければ、罰してよい。士庶人がそれを役人に届け、賢く孝悌であれば賞してよい。桓公は受け入れて行った。近い諸侯で事を願い出ない者はなかった。兵車の会が六度、乗車の会が三度、国を保つこと四十二年であった。

解説

号令が届く前に諸侯の軍がそろっていた、という一行が効いています。信用が先まわりした状態です。敵は戦わずに逃げました。そのあと管仲が加えたのが、聞かれないことへの罰でした。跡継ぎの孝が聞かれない、臣の善が三年聞かれない、大夫が諫めない、善を取り次がない。悪事ではなく、届いてこないことを罰の対象にしています。

この章句が説くこと

桓公諸侯に告ぐること未だ遍からずして諸侯の師竭く至る都師未だ至らずして呉人逃げ諸侯皆罷む諸侯の臣国事に及びて三年善を聞かずんば罰す可きなり君に過ち有りて大夫諫めず士庶人に善有りて大夫進めざれば罰す可し信用沈黙

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