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管子 / 大匡

公既行之,又問管仲曰:「何行?」管仲曰:「隰朋聰明捷給,可令為東國。賓胥無堅强以良,可以為西土。衛國之敎危傅以利。公子開方之為人也,慧以給,不能久而樂始,可游於衛。魯邑之教,好邇而訓於禮。季友之為人也,恭以精,博於糧,多小信,可游於魯。楚國之教,巧文以利,不好立大義,而好立小信。䝉孫博於教而文巧於辭,不好立大義,而好結小信,可游於楚。小侯既服,大侯既附,夫如是,則始可以施政矣。」君曰:「諾。」乃游公子開方於衛,游季友於魯,游䝉孫於楚。

新字:公既行之,又問管仲曰:「何行?」管仲曰:「隰朋聰明捷給,可令為東国。賓胥無堅强以良,可以為西土。衛国之教危傅以利。公子開方之為人也,慧以給,不能久而楽始,可游於衛。魯邑之教,好邇而訓於礼。季友之為人也,恭以精,博於糧,多小信,可游於魯。楚国之教,巧文以利,不好立大義,而好立小信。䝉孫博於教而文巧於辞,不好立大義,而好結小信,可游於楚。小侯既服,大侯既附,夫如是,則始可以施政矣。」君曰:「諾。」乃游公子開方於衛,游季友於魯,游䝉孫於楚。

書き下し

公既に之を行い、又た管仲に問いて曰く、「何をか行わん」と。管仲曰く、「隰朋は聰明捷給なり、東國を為さしむ可し。賓胥無は堅強にして良なり、以て西土を為す可し。衛國の教は危傅にして利を以てす。公子開方の人と為りや、慧にして給、久しくする能わずして始めを樂しむ、衛に游ばしむ可し。魯邑の教は、邇きを好みて禮に訓る。季友の人と為りや、恭にして精、糧に博く、小信多し、魯に游ばしむ可し。楚國の教は、巧文にして利を以てし、大義を立つるを好まずして、小信を立つるを好む。蒙孫は教に博くして辭に文巧なり、大義を立つるを好まずして、小信を結ぶを好む、楚に游ばしむ可し。小侯既に服し、大侯既に附かば、夫れ是くの如くんば、則ち始めて以て政を施す可し」と。君曰く、「諾」と。乃ち公子開方を衛に游ばしめ、季友を魯に游ばしめ、蒙孫を楚に游ばしむ。

現代語訳

公はそれを行い、また管仲に問うた、何をするか。管仲が言った、隰朋は聡明で機転がきくので、東の国を任せられます。賓胥無は堅く強くて良いので、西の地を任せられます。衛国の教えは危うく利を先に立てる。公子開方の人となりは、賢くて機転がきくが、長続きせず始めを楽しむ。衛に遣わすのがよい。魯の教えは、身近を好んで礼に習う。季友の人となりは、恭しく精しく、糧に詳しく、小さな信を大切にする。魯に遣わすのがよい。楚国の教えは、文を巧みにして利を用い、大きな義を立てるより小さな信を立てるのを好む。蒙孫は教えに広く、言葉が巧みで、大きな義より小さな信を結ぶのを好む。楚に遣わすのがよい。小さな諸侯が服し、大きな諸侯が従えば、そのときはじめて政を施せます。公は承知した。そこで公子開方を衛へ、季友を魯へ、蒙孫を楚へ遣わした。

解説

人を国に配る場面です。おもしろいのは、良いところを見て配っていないところ。長続きしない開方は、利を先に立てる衛へ。小さな信を大切にする季友は、身近を好む魯へ。言葉が巧みな蒙孫は、小さな信を好む楚へ。相手国の癖と、その人の癖を合わせています。人の欠点を直さずに、それが合う場所を探すという人事でした。

この章句が説くこと

隰朋は聰明捷給なり東国を為さしむ可し賓胥無は堅強にして良なり公子開方の人と為りや慧にして給久しくする能わずして始めを楽しむ季友の人と為りや恭にして精糧に博く小信多し蒙孫は教に博くして辞に文巧なり楚に游ばしむ可し人事適所

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