管子 / 宙合
「夫天地一險一易,若鼓之有楟,擿擋則擊」,言茍有唱之,必有和之,和之不差,因以盡天地之道。景不為曲物直,響不為惡聲美,是以聖人明乎物之性者,必以其類來也。故君子繩繩乎慎其所先。
新字:「夫天地一険一易,若鼓之有楟,擿擋則擊」,言茍有唱之,必有和之,和之不差,因以尽天地之道。景不為曲物直,響不為悪声美,是以聖人明乎物之性者,必以其類来也。故君子縄縄乎慎其所先。
書き下し
「夫れ天地は一たび險しく一たび易く、鼓に楟有りて擿擋すれば則ち撃つが若し」とは、苟くも之を唱うる有らば、必ず之に和する有るを言うなり。之に和して差わざれば、因りて以て天地の道を盡くす。景は曲物の為に直からず、響は惡聲の為に美ならず。是を以て聖人の物の性に明らかなる者は、必ず其の類を以て來たるなり。故に君子は繩繩乎として其の先んずる所を慎む。
現代語訳
「天地は険しくもあり平らでもあって、鼓に撥があって打てば鳴るようなものである」とは、唱える者があれば必ず和する者があることを言う。和して食い違わなければ、それによって天地の道を尽くす。影は、曲がった物のためにまっすぐにはならない。響きは、悪い声のために美しくはならない。だから聖人で物の性に明るい者のもとには、必ずその同類がやって来る。だから君子は細心に、自分が先に出すものを慎む。
解説
打てば鳴る、というたとえから始めて、影と響きに移ります。影は曲がった物をまっすぐには映さず、響きは悪い声を美しくは返さない。返ってくるものは、出したものと同じ質だという話です。だから最後の一句が効きます。君子は細心に、自分が先に出すものを慎む。集まってくる人も、返ってくる評価も、先に出したものの同類だからです。
この章句が説くこと
苟くも之を唱うる有らば必ず之に和する有り景は曲物の為に直からず響は悪声の為に美ならず聖人の物の性に明らかなる者は必ず其の類を以て来たる君子は縄縄乎として其の先んずる所を慎む反響同類
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