管子 / 牧民
以家為鄉,鄉不可為也。以鄉為國,國不可為也。以國為天下,天下不可為也。以家為家,以鄉為鄉,以國為國,以天下為天下。毋曰不同生,逺者不聽。毋曰不同鄉,逺者不行。毋曰不同國,逺者不從。如地如天,何私何親?如月如日,唯君之節。
新字:以家為郷,郷不可為也。以郷為国,国不可為也。以国為天下,天下不可為也。以家為家,以郷為郷,以国為国,以天下為天下。毋曰不同生,遠者不聴。毋曰不同郷,遠者不行。毋曰不同国,遠者不従。如地如天,何私何親?如月如日,唯君之節。
書き下し
家を以て鄉と為さば、鄉は為む可からざるなり。鄉を以て國と為さば、國は為む可からざるなり。國を以て天下と為さば、天下は為む可からざるなり。家を以て家と為し、鄉を以て鄉と為し、國を以て國と為し、天下を以て天下と為す。同じく生まれずと曰う毋かれ、遠き者聽かず。同じ鄉ならずと曰う毋かれ、遠き者行わず。同じ國ならずと曰う毋かれ、遠き者從わず。地の如く天の如く、何をか私し何をか親しまん。月の如く日の如きは、唯だ君の節なり。
現代語訳
家のやり方で郷を治めようとすれば、郷は治まらない。郷のやり方で国を治めようとすれば、国は治まらない。国のやり方で天下を治めようとすれば、天下は治まらない。家は家として、郷は郷として、国は国として、天下は天下として扱う。生まれが同じでないなどと言ってはならない、遠くの者は聞かなくなる。同じ郷ではないなどと言ってはならない、遠くの者は動かなくなる。同じ国ではないなどと言ってはならない、遠くの者は従わなくなる。地のように天のように、何をひいきし何を身びいきしようか。月のように日のように偏りなくあることこそ、君主の節度である。
解説
規模が変われば作法も変わる、という一段です。家のやり方をそのまま郷に、郷のやり方をそのまま国に持ち込むと治まらない。同じことを裏から言い直したのが「家を以て家と為し」以下で、それぞれをその大きさのまま扱えと言います。後半は身内びいきの禁止に移ります。生まれが違う、郷が違う、国が違う。三つとも、言った瞬間に遠くの人が離れていく言葉として並べられました。
この章句が説くこと
家を以て郷と為さば郷は為む可からざるなり家を以て鄉と為さば鄉は為む可からざるなり家を以て家と為し鄉を以て鄉と為し国を以て国と為す家を以て家と為し郷を以て郷と為し国を以て国と為す同じく生まれずと曰う毋かれ遠き者聴かず地の如く天の如く何をか私し何をか親しまん
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