管子 / 牧民
故授有德則國安,務五榖則食足,養桑麻、育六畜則民富,令順民心則威令行,使民各為其所長則用備,嚴刑罰則民逺邪,信慶賞則民輕難,量民力則事無不成,不彊民以其所惡則詐偽不生,不偷取一世則民無怨心,不欺其民則下親其上。
新字:故授有徳則国安,務五穀則食足,養桑麻、育六畜則民富,令順民心則威令行,使民各為其所長則用備,厳刑罰則民遠邪,信慶賞則民軽難,量民力則事無不成,不彊民以其所悪則詐偽不生,不偸取一世則民無怨心,不欺其民則下親其上。
書き下し
故に有德に授くれば則ち國安く、五穀に務むれば則ち食足り、桑麻を養い六畜を育つれば則ち民富み、令民心に順えば則ち威令行われ、民をして各々其の長ずる所を為さしむれば則ち用備わり、刑罰を嚴にすれば則ち民邪に遠ざかり、慶賞を信にすれば則ち民難を輕んじ、民力を量れば則ち事成らざる無く、民に其の惡む所を彊いざれば則ち詐偽生ぜず、一世を偷み取らざれば則ち民に怨心無く、其の民を欺かざれば則ち下其の上に親しむ。
現代語訳
だから徳のある者に授ければ国は安らかになり、穀物に力を注げば食は足り、桑麻を育て六畜を養えば民は富み、命令が民の心に沿えば威令は行われ、民にそれぞれ得意なことをさせれば用は備わり、刑罰を厳しくすれば民は邪から遠ざかり、賞を必ず出せば民は難儀を軽く見て働き、民の力を量れば事は成らないことがなく、嫌がることを強いなければ偽りは生まれず、一代だけをかすめ取らなければ民に怨む心はなく、民を欺かなければ下は上に親しむ。
解説
前の段で解いた十一項目を、こんどは結果の側からもう一度並べ直した締めです。同じ内容を三度書くくどさに見えますが、並べ方が違います。ここでは全部が「〜すれば〜になる」の形にそろえられ、打つ手と効き目が一対一で対応しました。最後の一句だけが人の気持ちに触れます。其の民を欺かざれば則ち下其の上に親しむ。制度の話を積み上げた先に、親しむかどうかを置いたところに、この篇のねらいが出ています。
この章句が説くこと
有徳に授くれば則ち国安く五穀に務むれば則ち食足る慶賞を信にすれば則ち民難を軽んず民力を量れば則ち事成らざる無し其の民を欺かざれば則ち下其の上に親しむ効果対応
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