格言聯璧 / 攝生類・燈は膏有れば則ち明らか
傷生之事非一,而好色者生必傷。 木有根則榮,根壞則枯。 魚有水則活,水涸則死。 燈有膏則明,膏盡則滅。 人有真精,保之則壽,戕之則妖。
新字:傷生之事非一,而好色者生必傷。 木有根則栄,根壊則枯。 魚有水則活,水涸則死。 灯有膏則明,膏尽則滅。 人有真精,保之則寿,戕之則妖。
書き下し
生を傷るの事は一に非ず、而して色を好む者は生必ず傷る。 木は根有れば則ち榮え、根壞るれば則ち枯る。 魚は水有れば則ち活き、水涸るれば則ち死す。 燈は膏有れば則ち明らかに、膏盡くれば則ち滅す。 人は真精有り、之を保てば則ち壽く、之を戕へば則ち妖す。
現代語訳
命を損なう事は一つではありませんが、色を好む者は、命が必ず損なわれます。 木は根があれば栄え、根が傷めば枯れます。 魚は水があれば生き、水が涸れれば死にます。 灯は油があれば明るく、油が尽きれば消えます。 人には真の精気があり、これを保てば長生きし、これを損なえば若死にします。
解説
最初の句は前の単位の酗酒の句と対になり、徳を敗るのは酒、生を傷るのは色と、二つの戒めを並べます。続く三句は、木と根、魚と水、灯と油という身近な比喩を同じ型で重ね、最後の句で人と真精の関係に行き着く構成です。魚と水の比喩は悖凶類の心と理の句にも出ており、根本を失えば全体が滅びるという考えを繰り返しています。真精は人が生まれながらに持つ生命の元となる精気のことで、伝統的な養生思想では、これを保つことが長寿の鍵とされました。原文の「妖」は、意味からみて若死にを言う「夭」に当たる字と思われます。欲にまかせて自分の根や油を使い果たしていないか、体と心の蓄えを見直すきっかけになる句です。
この章句が説くこと
摂生節制養生長寿比喩
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