格言聯璧 / 攝生類・舌端は卷かんことを欲す
胸懷欲開,筋骸欲硬。 脊梁欲直,腸胃欲凈。 舌端欲卷,腳跟欲定。 耳目欲清,精魂欲正。 多靜坐以收心,寡酒色以清心,去嗜欲以養心,玩古訓以警心,悟至理以明心。
新字:胸懐欲開,筋骸欲硬。 脊梁欲直,腸胃欲浄。 舌端欲巻,脚跟欲定。 耳目欲清,精魂欲正。 多静坐以収心,寡酒色以清心,去嗜欲以養心,玩古訓以警心,悟至理以明心。
書き下し
胸懷は開かんことを欲し、筋骸は硬からんことを欲す。 脊梁は直からんことを欲し、腸胃は凈からんことを欲す。 舌端は卷かんことを欲し、腳跟は定まらんことを欲す。 耳目は清からんことを欲し、精魂は正しからんことを欲す。 多く靜坐して以て心を收め、酒色を寡くして以て心を清め、嗜欲を去りて以て心を養ひ、古訓を玩びて以て心を警め、至理を悟りて以て心を明らかにす。
現代語訳
胸の内は広く開いているのがよく、筋骨はしっかりと硬いのがよいのです。 背骨はまっすぐなのがよく、腸や胃はきれいなのがよいのです。 舌先は巻いておく(口を慎む)のがよく、かかとはしっかり定まっているのがよいのです。 耳と目は澄んでいるのがよく、精神は正しいのがよいのです。 多く静坐して心を収め、酒と色を少なくして心を清め、欲を去って心を養い、古人の教えを味わって心を戒め、究極の道理を悟って心を明らかにします。
解説
前の単位の「心神は靜かに、骨力は動く」に続き、欲の字を使った対句を四組重ねています。胸懐と筋骸、脊梁と腸胃、舌端と腳跟、耳目と精魂と、心と体、内と外を組み合わせて、どちらも整えよと説きます。舌端は巻けとは舌を巻いて口数を慎むこと、腳跟は定めよとはかかとを据えて立場をぶらさないことで、体の言葉で心構えを語っています。最後の句は、静坐、寡酒色、去嗜欲、玩古訓、悟至理の五つで心を収め、清め、養い、警め、明らかにすると、心の手入れを段階的に並べます。背筋を伸ばすことや口を慎むことのような小さな身体の習慣が、心の状態を整える入口になるという考え方です。
この章句が説くこと
摂生静坐修身心身慎言
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