格言聯璧 / 攝生類・急遽すれば則ち氣耗す
憂愁則氣結,忿怒則氣逆,恐懼則氣陷,拘迫則氣郁,急遽則氣耗。 行欲徐而穩,立欲定而恭,坐欲端而正,聲欲低而和。 心神欲靜,骨力欲動。
新字:憂愁則気結,忿怒則気逆,恐懼則気陥,拘迫則気郁,急遽則気耗。 行欲徐而穏,立欲定而恭,坐欲端而正,声欲低而和。 心神欲静,骨力欲動。
書き下し
憂愁すれば則ち氣結ぼれ、忿怒すれば則ち氣逆し、恐懼すれば則ち氣陷り、拘迫すれば則ち氣郁し、急遽すれば則ち氣耗す。 行くは徐にして穩やかならんことを欲し、立つは定まりて恭しからんことを欲し、坐するは端にして正しからんことを欲し、聲は低くして和らがんことを欲す。 心神は靜かならんことを欲し、骨力は動かんことを欲す。
現代語訳
憂え悲しめば気が結ぼれ、怒れば気が逆上し、恐れれば気が落ち込み、窮屈に追いつめられれば気がふさがり、せかせか急げば気がすり減ります。 歩くときはゆっくりと穏やかに、立つときはどっしりと慎み深く、座るときはきちんと正しく、声は低く和やかであるのがよいのです。 心と精神は静かであるのがよく、骨と筋力は動かすのがよいのです。
解説
最初の句は、五つの感情や状態がそれぞれ気をどう乱すかを並べたものです。『黄帝内経』には「怒れば則ち氣上り、恐るれば則ち氣下る」とあり、感情と気の流れを結びつける伝統医学の考えが背景にあります。拘迫は窮屈に追いつめられること、急遽はせかせか急ぐことで、現代の働き方の悩みそのものです。次の句は、歩く、立つ、座る、話すという日常の四つの所作に、それぞれ二字ずつの心得を与えています。最後の句は次の単位へ続く「欲」の対句の始まりで、心は静かに、体は動かせと、心と体で逆の手入れを説きます。忙しいときほど動作と声をゆっくりにしてみると、気持ちも落ち着いてくるものです。
この章句が説くこと
摂生養生静坐心身所作
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