格言聯璧 / 悖凶類・書を讀むは身上の用為り
眾人混世逐俗,小人敗常亂俗。 讀書為身上之用,而人以為紙上之用。 做官乃造福之地,而人以為享福之地。 壯年正勤學之日,而人以為養安之日。
新字:衆人混世逐俗,小人敗常乱俗。 読書為身上之用,而人以為紙上之用。 做官乃造福之地,而人以為享福之地。 壮年正勤学之日,而人以為養安之日。
書き下し
眾人は世に混じりて俗を逐ひ、小人は常を敗りて俗を亂す。 書を讀むは身上の用為り、而るに人以て紙上の用と為す。 官と做るは乃ち福を造るの地なり、而るに人以て福を享くるの地と為す。 壯年は正に學に勤むるの日なり、而るに人以て安きを養ふの日と為す。
現代語訳
普通の人は世の中に混じって世俗を追いかけ、小人は常の道を壊して世俗を乱します。 読書は自分の身の上に役立てるためのものなのに、人は紙の上で役立てるためのものだと考えています。 役人になることは福を造り出す場に立つことなのに、人は福を享受する場に立つことだと考えています。 壮年はまさに学問に励むべき時期なのに、人は安楽に身を養う時期だと考えています。
解説
最初の句は前の単位の聖人と賢人の句に続き、世俗に対して、聖人は悲しみ憫れみ、賢人は痛み疾み、衆人は混じって追い、小人は敗り乱すと、四段階の態度を描き終えます。続く三句は次の単位の科第の句と合わせて、読書、做官、壮年、科第という四つについて、本来の意味と世間の思い込みとが逆になっていると指摘します。読書は身に役立てるもので、答案や文章を飾るための紙の上のものではありません。官職は人々のために福を造る場であって、自分が福を享ける場ではありません。壮年は学ぶ時期であって、安楽に過ごす時期ではありません。学びや地位を何のために使っているのかを問い直させる、痛いところを突く句です。
この章句が説くこと
読書学問治政立志世俗
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