格言聯璧 / 悖凶類・多事は讀書の第一の病
自家病痛自家醫,待死亡時,醫已晚矣。 多事為讀書第一病。多欲為養生第一病。 多言為涉世第一病。多智為立心第一病。 多費為作家第一病。
新字:自家病痛自家医,待死亡時,医已晩矣。 多事為読書第一病。多欲為養生第一病。 多言為渉世第一病。多智為立心第一病。 多費為作家第一病。
書き下し
自家の病痛は自家醫せよ、死亡の時を待ちては、醫すこと已に晚し。 多事は讀書の第一の病と為す。多欲は養生の第一の病と為す。 多言は涉世の第一の病と為す。多智は立心の第一の病と為す。 多費は作家の第一の病と為す。
現代語訳
自分の病や痛みは自分で治しなさい。死ぬときになってからでは、治療してももう遅いのです。 用事の多いことは読書の第一の病です。欲の多いことは養生の第一の病です。 口数の多いことは世渡りの第一の病です。知恵の多いことは心を立てることの第一の病です。 出費の多いことは家を切り盛りすることの第一の病です。
解説
最初の句は前の単位の過惡の句と対になり、心の病も身の病も、手遅れになる前に自分で治せと説きます。続く五句は多の字で始まる同じ型を重ね、読書、養生、涉世、立心、作家という五つの営みの第一の病を挙げたものです。多事は用事が多すぎること、涉世は世を渡ること、作家は家計を切り盛りすることで、今日の作家の意味ではありません。どれも、何かが少ないことではなく多すぎることが病だという点が共通しています。とくに多智を立心の病とするのは、策を巡らしすぎると心の軸がぶれるという鋭い指摘です。忙しさ、欲、言葉、策、支出のどれが自分の場合に多すぎるか、数えてみたくなる句です。
この章句が説くこと
節制読書養生処世寡欲
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