格言聯璧 / 悖凶類・鬼神も亦た陰かに之を相く
為善之人,非獨其宗族親戚愛之,朋友鄉黨敬之,雖鬼神亦陰相之。 為惡之人,非獨其宗族親戚叛之,朋友鄉黨怨之,雖鬼神亦陰殛之。
新字:為善之人,非独其宗族親戚愛之,朋友郷党敬之,雖鬼神亦陰相之。 為悪之人,非独其宗族親戚叛之,朋友郷党怨之,雖鬼神亦陰殛之。
書き下し
善を為すの人は、獨り其の宗族親戚之を愛し、朋友鄉黨之を敬ふのみに非ず、鬼神と雖も亦た陰かに之を相く。 惡を為すの人は、獨り其の宗族親戚之に叛き、朋友鄉黨之を怨むのみに非ず、鬼神と雖も亦た陰かに之を殛す。
現代語訳
善を行う人は、一族や親戚に愛され、友人や郷里の人々に敬われるだけではありません。鬼神でさえも陰ながらその人を助けます。 悪を行う人は、一族や親戚に背かれ、友人や郷里の人々に恨まれるだけではありません。鬼神でさえも陰ながらその人を罰します。
解説
善人と悪人の行く末を、一字ずつ入れ替えただけのきれいな対句で描いています。愛と叛、敬と怨、相と殛がそれぞれ対になり、身内、郷里、鬼神と、人の評価が近いところから遠いところまで同じ向きに広がっていく様子を示します。相は助けること、殛は罰して滅ぼすことです。鬼神は目に見えない天地の働きを指し、人が見ていないところでも善悪は報われるという、悖凶類に通じる考えが表れています。前の単位の「何を苦しみて必ず惡を為す」の問いに対する答えのようにも読めます。評判は身近な人から始まって広がっていくものだと思えば、家族や同僚への日々のふるまいこそが土台だとわかります。
この章句が説くこと
善悪因果陰徳処世報い
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