格言聯璧 / 惠吉類・貨財を積むの心を以て學問を積む
物我一體,參商終是弟兄。 以積貨財之心積學問,以求功名之心求道德,以愛妻子之心愛父母,以保爵位之心保國家。 移作無益之費以作有益,則事舉。
新字:物我一体,参商終是弟兄。 以積貨財之心積学問,以求功名之心求道徳,以愛妻子之心愛父母,以保爵位之心保国家。 移作無益之費以作有益,則事舉。
書き下し
物我一體なれば、參商も終に是れ弟兄なり。 貨財を積むの心を以て學問を積み、功名を求むるの心を以て道德を求め、妻子を愛するの心を以て父母を愛し、爵位を保つの心を以て國家を保つ。 無益を作すの費を移して以て有益を作せば、則ち事舉がる。
現代語訳
物と自分とが一体であれば、参星と商星(決して同時に空に見えない二つの星)のように離れた者も、結局は兄弟です。 財貨を蓄える心で学問を積み、功名を求める心で道徳を求め、妻子を愛する心で父母を愛し、爵位を守る心で国家を守りなさい。 無益なことに使う費用を移して有益なことに使えば、事業は成し遂げられます。
解説
一行目は前の単位の「理欲交爭」と対になり、欲が争えば身内も敵になるが、物我一体と見れば遠く離れた者も兄弟になると言います。參商は同時には現れない二つの星で、遠く隔たった者のたとえです。二行目は、人がすでに持っている熱心さの向け先を変えよという句です。財・名・妻子・爵位に向かう心の強さを、学問・道徳・父母・国家に振り向ければよい、というのです。三行目から次の単位にかけては「移〜以〜、則〜」を重ね、振り向けの具体例が続きます。新しい意欲を無理に起こさなくても、すでにある熱意の向け先を変えるだけでよいという発想は、今日の自分にも試しやすいものです。
この章句が説くこと
学問孝行転換修身一体
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