格言聯璧 / 惠吉類・一點の赤熱の心腸を用ふ
從熱鬧場中,出幾句清冷言語,便掃除無限殺機。 向寒微路上,用一點赤熱心腸,自培植許多生意。 入瑤樹瓊林中皆寶,有謙德仁心者為祥。
新字:従熱鬧場中,出幾句清冷言語,便掃除無限殺機。 向寒微路上,用一点赤熱心腸,自培植許多生意。 入瑤樹瓊林中皆宝,有謙徳仁心者為祥。
書き下し
熱鬧場の中從り、幾句の清冷の言語を出せば、便ち無限の殺機を掃除す。 寒微の路上に向ひて、一點の赤熱の心腸を用ふれば、自ら許多の生意を培植す。 瑤樹瓊林の中に入れば皆寶なり、謙德仁心有る者を祥と為す。
現代語訳
騒がしく熱した場で、冷静な言葉を幾つか口にすれば、それだけで数限りない殺気を払いのけられます。 貧しく身分の低い人の道で、少しの熱い真心を用いれば、自然と多くの生きる力を育てることができます。 玉の木や玉の林の中に入れば、どれもみな宝です。謙虚な徳と仁の心がある人こそが、めでたいしるしなのです。
解説
最初の対句は、熱と冷を逆向きに使うことを説きます。人々が熱くなっている場では冷静な言葉を出して争いの芽を摘み、冷え込んだ貧しい人々には熱い心を向けて生きる力を育てよ、というのです。殺機は殺気立った気配、生意は生き生きとした気配のことです。場の温度を読み、その反対のものを差し出すという発想がみごとです。最後の行は、宝玉の林の中ではすべてが宝だが、人の中では謙徳と仁心こそが吉祥だと言います。会議が荒れたときの一言や、落ち込んでいる同僚への声かけに、この対句の知恵はそのまま生かせるでしょう。
この章句が説くこと
冷静慈愛謙虚仁処世
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