格言聯璧 / 惠吉類・群居しては口を守り獨坐しては心を防ぐ
聖人斂福,君子考祥。 作德日休,為善最樂。 開卷有益,作善降祥。 崇德效山,藏器學海。 群居守口,獨坐防心。 知足常樂,能忍自安。
新字:聖人斂福,君子考祥。 作徳日休,為善最楽。 開巻有益,作善降祥。 崇徳効山,蔵器学海。 群居守口,独坐防心。 知足常楽,能忍自安。
書き下し
聖人は福を斂め、君子は祥を考ふ。 德を作せば日に休し、善を為すは最も樂し。 卷を開けば益有り、善を作せば祥を降す。 德を崇ぶは山に效ひ、器を藏するは海に學ぶ。 群居しては口を守り、獨坐しては心を防ぐ。 足るを知れば常に樂しみ、能く忍べば自ら安し。
現代語訳
聖人は福を集め、君子は吉兆をよく考えます。 徳を行えば日々に心安らかであり、善を行うことが最も楽しいのです。 書物を開けば益があり、善を行えば天が幸いを降します。 徳を高めるには山にならい、才能を内に蔵するには海に学びます。 人と一緒にいるときは口を慎み、一人で座っているときは心を守ります。 足ることを知れば常に楽しく、よく耐え忍べば自然と安らかです。
解説
惠吉類の冒頭で、福や吉祥を招く心がけを四字句の対で並べています。斂福は『尚書』洪範の「斂時五福」、作德日休は『尚書』周官の「作德心逸日休」、為善最樂は後漢の東平王劉蒼の言葉として知られる句で、古典の語を短く取り合わせたものです。山のように徳を高く、海のように才を深く蔵するという対は、目立たずに積み上げる姿を描きます。群居守口と獨坐防心は、人前では言葉、一人では心という、場面ごとの慎みの急所を示しています。最後の知足と能忍は、福を外に求めず内から得る道です。会議では口を、一人の時間には心を点検するという使い分けは、今日からでも試せます。
この章句が説くこと
積徳知足忍読書修身
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