格言聯璧 / 齊家類・至要は子を教ふるに如くは莫し
至樂無如讀書,至要莫如教子。 子弟有才,制其愛毋弛其誨,故不以驕敗。 子弟不肖,嚴其誨毋薄其愛,故不以怨離。 雨澤過潤,萬物之災也。
新字:至楽無如読書,至要莫如教子。 子弟有才,制其愛毋弛其誨,故不以驕敗。 子弟不肖,厳其誨毋薄其愛,故不以怨離。 雨沢過潤,万物之災也。
書き下し
至樂は書を讀むに如くは無く、至要は子を教ふるに如くは莫し。 子弟才有らば、其の愛を制して其の誨へを弛むること毋かれ、故に驕りを以て敗れず。 子弟不肖ならば、其の誨へを嚴にして其の愛を薄くすること毋かれ、故に怨みを以て離れず。 雨澤潤ひに過ぐるは、萬物の災ひなり。
現代語訳
この上ない楽しみは読書に及ぶものがなく、この上なく大切なことは子を教えることに及ぶものがありません。 子弟に才能があるときは、かわいがる気持ちを抑え、教えをゆるめてはなりません。そうすれば驕りによって身を滅ぼすことはありません。 子弟が不出来なときは、教えを厳しくしても、愛情を薄くしてはなりません。そうすれば恨みによって心が離れることはありません。 雨の恵みも潤しすぎれば、万物にとって災いとなります。
解説
読書と教子を並べた一句に続いて、子の教え方を才のある子と不肖の子に分けて説いた対句が置かれています。才のある子は愛されやすいので愛を抑えて教えを緩めず、不出来な子は叱られやすいので教えは厳しくとも愛を薄めない。子の性質によって足りなくなりがちなほうを補えという、よく考えられた教えです。最後の句は次の単位の「恩崇禮に過ぐるは」へ続く比喩の始まりで、恵みの雨も度を越せば災いになると言い、愛情の過剰を戒める伏線になっています。部下の育成でも、できる人を甘やかし、苦手な人を突き放していないかを振り返る手がかりになります。
この章句が説くこと
教育家訓読書慈愛斉家
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