格言聯璧 / 齊家類・現在の福は燈を點ずるが如し
心術不可得罪於天地,言行要留好樣與兒孫。 現在之福,積自祖宗者,不可不惜。 將來之福,貽於子孫者,不可不培。 現在之福如點燈,隨點則隨竭。
新字:心術不可得罪於天地,言行要留好様与児孫。 現在之福,積自祖宗者,不可不惜。 将来之福,貽於子孫者,不可不培。 現在之福如点灯,随点則随竭。
書き下し
心術は罪を天地に得べからず、言行は好き樣を留めて兒孫に與ふるを要す。 現在の福は、祖宗より積む者なれば、惜しまざるべからず。 將來の福は、子孫に貽す者なれば、培はざるべからず。 現在の福は燈を點ずるが如し、點ずるに隨ひて則ち隨ひて竭く。
現代語訳
心の持ち方は天地に対して罪を犯すようであってはならず、言葉と行いはよい手本を残して子や孫に与えなければなりません。 今ある福は、祖先から積み重ねられてきたものですから、大切に惜しまなければなりません。 これから先の福は、子孫に残すものですから、育てなければなりません。 今ある福は灯をともすようなもので、ともすそばから尽きていきます。
解説
福を時間の流れの中でとらえた句です。まず心術と言行を対にして、内の心は天地に恥じず、外の行いは子孫の手本となるようにと説きます。次の対句は、今の福は祖先が積んだものだから惜しみ、未来の福は子孫に残すものだから培えと、過去と未来を並べます。最後の句は灯火の比喩で、今の福は使えば使うほど減ると言い、次の単位の「將來の福は油を添ふるが如し」と対になります。受け継いだ財産や信用をただ使うだけでなく、次の世代のために足していくという発想は、家業や会社を預かる人にもそのまま当てはまります。
この章句が説くこと
惜福陰徳子孫家訓斉家
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