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格言聯璧 / 齊家類・將來の福は油を添ふるが如し

將來之福如添油,愈添則愈明。 問祖宗之澤,吾享者是,當念積累之難。 問子孫之福,吾貽者是,要思傾覆之易。 要知前世因,今生受者是;吾謂昨日以前,爾祖爾父,皆前世也。 要知後世因,今生作者是;吾謂今日以後,爾子爾孫,皆後世也。

新字:将来之福如添油,愈添則愈明。 問祖宗之沢,吾享者是,当念積累之難。 問子孫之福,吾貽者是,要思傾覆之易。 要知前世因,今生受者是;吾謂昨日以前,爾祖爾父,皆前世也。 要知後世因,今生作者是;吾謂今日以後,爾子爾孫,皆後世也。

書き下し

將來の福は油を添ふるが如し、愈々添ふれば則ち愈々明らかなり。 祖宗の澤を問はば、吾が享くる者是れなり、當に積累の難きを念ふべし。 子孫の福を問はば、吾が貽す者是れなり、要ず傾覆の易きを思ふべし。 前世の因を知らんと要せば、今生に受くる者是れなり。吾謂へらく、昨日以前、爾の祖爾の父は、皆前世なり。 後世の因を知らんと要せば、今生に作す者是れなり。吾謂へらく、今日以後、爾の子爾の孫は、皆後世なり。

現代語訳

これから先の福は油を注ぎ足すようなもので、足せば足すほど明るくなります。 祖先の恩沢とは何かと問えば、私が今受けているものがそれです。それが積み重ねられるまでの苦労を思うべきです。 子孫の福とは何かと問えば、私が残すものがそれです。それがひっくり返りやすいことを思わなければなりません。 前世の因を知りたければ、今の世で受けているものがそれです。私が思うに、昨日より前、あなたの祖父やあなたの父の代は、みな前世なのです。 後世の因を知りたければ、今の世でしていることがそれです。私が思うに、今日より後、あなたの子やあなたの孫の代は、みな後世なのです。

解説

前の単位の灯火の句を受けて、未来の福は油を足すほど明るくなると結びます。続いて、祖先の恩沢は自分が今享けているもの、子孫の福は自分が残すものだと言い、積み上げる難しさと崩れる易しさを対比させます。最後の対句は、仏教の因果の偈「前世の因を知らんと欲せば、今生に受くる者是れなり」を借りつつ、前世を祖父や父の代、後世を子や孫の代と読み替えたところに工夫があります。輪廻の話を家の歴史の話に移し、自分は先祖と子孫をつなぐ一点にいるのだと気づかせます。今日の自分の働きが、まだ見ぬ次の世代の土台になると考えると、日々の仕事の重みが少し変わって見えます。
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この章句が説くこと

因果陰徳子孫家訓惜福

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