格言聯璧 / 齊家類・婚して財を論ずれば夫婦の道喪ぶ
婚而論財,究也夫婦之道喪。 葬而求福,究也父子之恩絕。 君子有終身之喪,忌日是也。 君子有百世之養,邱墓是也。 兄弟一塊肉,婦人是刀錐。 兄弟一釜羹,婦人是鹽梅。 兄弟和,其中自樂。子孫賢,此外何求!
新字:婚而論財,究也夫婦之道喪。 葬而求福,究也父子之恩絶。 君子有終身之喪,忌日是也。 君子有百世之養,邱墓是也。 兄弟一塊肉,婦人是刀錐。 兄弟一釜羹,婦人是塩梅。 兄弟和,其中自楽。子孫賢,此外何求!
書き下し
婚して財を論ずれば、究には夫婦の道喪ぶ。 葬りて福を求むれば、究には父子の恩絕ゆ。 君子に終身の喪有り、忌日是れなり。 君子に百世の養有り、邱墓是れなり。 兄弟は一塊の肉、婦人は是れ刀錐。 兄弟は一釜の羹、婦人は是れ鹽梅。 兄弟和すれば、其の中自ら樂し。子孫賢なれば、此の外に何をか求めん。
現代語訳
結婚にあたって財産を論じれば、ついには夫婦の道が失われます。 葬儀にあたって(墓の地相などで)福を求めれば、ついには親子の恩愛が絶えてしまいます。 君子には一生続く喪があります。親の命日がそれです。 君子には百代にわたる養いがあります。先祖の墓がそれです。 兄弟は一つの肉の塊のようなもので、妻たちはそれを切り分ける刀や錐ともなります。 兄弟は一つの釜の吸い物のようなもので、妻たちはその味を調える塩や梅ともなります。 兄弟が仲よければ、その中に自然と楽しみがあります。子孫が賢ければ、そのほかに何を求めることがあるでしょうか。
解説
婚礼と葬礼という家の二大儀礼に、打算を持ち込むことを戒める句から始まります。葬りて福を求むとは、墓の地相で子孫の繁栄を得ようとする風水の風習を指し、親を送ることが自分の利益の手段になれば、父子の恩は失われると説きます。続く対句は、命日を一生続く喪、墓を百代の養いと呼び、親や先祖への思いは形を変えて続くと教えます。兄弟の句は、嫁が兄弟の仲を裂く刀にも、味を調える塩梅にもなると、同じ比喩を二つの面から描いた対句です。結婚や相続のように利害が絡む場面ほど、何を大切にするのかを家族で確かめておきたいものです。
この章句が説くこと
斉家兄弟家訓孝行和合
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