格言聯璧 / 接物類・一片の陽春の如く同群を待つ
嚴著此心以拒外誘,須如一團烈火,遇物即燒。 寬著此心以待同群,須如一片陽春,無人不暖。 待己當從無過中求有過,非獨進德,亦且免患。
新字:厳著此心以拒外誘,須如一団烈火,遇物即焼。 寛著此心以待同群,須如一片陽春,無人不暖。 待己当従無過中求有過,非独進徳,亦且免患。
書き下し
此の心を嚴にして以て外誘を拒むは、須らく一團の烈火の如く、物に遇へば即ち燒くべし。 此の心を寬にして以て同群を待つは、須らく一片の陽春の如く、人として暖めざる無かるべし。 己を待つには當に過無き中より過有るを求むべし、獨り德を進むるのみに非ず、亦た且つ患を免る。
現代語訳
心を厳しく保って外からの誘惑を拒むときは、一塊の烈火のように、触れる物をすぐに焼き尽くすようでなければなりません。 心を寛やかにして仲間に接するときは、一面の春の陽ざしのように、誰一人暖めないことがないようでなければなりません。 自分に対しては、過ちがないように見える中から過ちを探し出すべきです。そうすれば徳が進むだけでなく、災いも免れます。
解説
同じ一つの心を、誘惑に対しては烈火のように厳しく、仲間に対しては春の陽ざしのように温かく使い分けよという、鮮やかな対句です。厳しさと寛やかさは矛盾するのではなく、向ける相手によって使い分けるものだと分かります。三句目から次の単位にかけては、自分には過ちのない所に過ちを探し、人には過ちのある所に過ちのない所を探せと、己と人への見方を逆にする対になっています。自分に厳しく人に寛容であれという教えは、菜根譚にもよく似た言い方が見られます。人に厳しく自分に甘くなりがちなのが人の常です。誘惑への厳しさと仲間への温かさを、取り違えずに持っていたいものです。
この章句が説くこと
寛容自律接物修身克己
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