格言聯璧 / 處事類・想ひ得たる時は急急として行ふ
事到手,且莫急,便要緩緩想。 想得時,切莫緩,便要急急行。 事有機緣,不先不後,剛剛湊巧。 命若蹭蹬,走來走去,步步踏空。
新字:事到手,且莫急,便要緩緩想。 想得時,切莫緩,便要急急行。 事有機縁,不先不後,剛剛湊巧。 命若蹭蹬,走来走去,歩歩踏空。
書き下し
事手に到らば、且く急ぐ莫かれ、便ち緩緩として想ふを要す。 想ひ得たる時は、切に緩なる莫かれ、便ち急急として行ふを要す。 事に機緣有れば、先ならず後ならず、剛剛として湊巧す。 命若し蹭蹬すれば、走り來り走り去りて、步步空を踏む。
現代語訳
事が手元に来たら、ひとまず急いではいけません。ゆっくりと考えることが大切です。 考えがまとまったら、決してぐずぐずしてはいけません。すぐに急いで実行することが大切です。 事に巡り合わせがあれば、早すぎず遅すぎず、ちょうどうまく噛み合います。 運がつまずいていれば、あちこち走り回っても、一歩一歩が空を踏みます。
解説
処事類の結びの則で、考える速さと動く速さの使い分けを説きます。前の対句は、事を受けたらまずゆっくり考え、考えがまとまったらすぐ動けと言います。考えるときに慌て、動くときにためらうという、よくある失敗の逆を勧めているわけです。後の対句は、事には巡り合わせがあり、時機が合えばぴたりと噛み合い、運が悪ければいくら走っても空回りすると述べます。蹭蹬は、つまずいて思うように進まないことです。人の努力だけでは決まらない時の運を認めつつ、だからこそ考えと行動の緩急を誤らないようにしたいものです。企画の段階では時間をかけ、決めたら即座に動くという進め方は、多くの現場で通用する知恵でしょう。
この章句が説くこと
処事緩急決断時機実行
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