格言聯璧 / 處事類・閑の字は勤の中より得來る
天下最有受用,是一閑字,然閑字要從勤中得來。 天下最討便宜,是一勤字,然勤字要從閑中做出。 自己做事,切須不可迂滯,不可反覆,不可瑣碎。
新字:天下最有受用,是一閑字,然閑字要従勤中得来。 天下最討便宜,是一勤字,然勤字要従閑中做出。 自己做事,切須不可迂滞,不可反覆,不可瑣砕。
書き下し
天下に最も受用有るは、是れ一の閑の字なり、然れども閑の字は勤の中より得來るを要す。 天下に最も便宜を討るは、是れ一の勤の字なり、然れども勤の字は閑の中より做し出すを要す。 自己事を做すには、切に須らく迂滯すべからず、反覆すべからず、瑣碎なるべからず。
現代語訳
世の中でいちばん役に立ち味わいがあるのは、「閑」の一字です。しかし閑は勤めの中から得てこなければなりません。 世の中でいちばん得をするのは、「勤」の一字です。しかし勤は閑の中から生み出さなければなりません。 自分で事をするときは、決して回りくどく滞ってはならず、何度もやり直してはならず、細かすぎてはなりません。
解説
閑と勤という反対の二字が、互いを生み合う関係にあることを示した対句が見どころです。ゆとりは勤勉の中から得られ、勤勉はゆとりの中から生まれる。休みを取るために働き、よく働くために休むという循環です。受用は、身について役立ち味わえることをいいます。三句目は、自分で事をするときの戒めとして、回りくどさ・やり直し・細かすぎを挙げ、次の単位の、人に代わって事をするときはそれに耐えよという句と対になります。自分の仕事は手際よく、人の仕事には辛抱強くという使い分けは、人と一緒に働くうえでの大切な心得です。働き方を見直すとき、閑と勤の往復という見方は役に立ちます。
この章句が説くこと
勤勉閑適処事段取り休息
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