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格言聯璧 / 持躬類・大膽は小心より出づ

好訐人者身必危,自甘為愚,適成其保身之智。 好自誇者人多笑,自舞其智,適見其欺人之愚。 閑暇出於精勤,恬適出於只懼。 無思出於能慮,大膽出於小心。

新字:好訐人者身必危,自甘為愚,適成其保身之智。 好自誇者人多笑,自舞其智,適見其欺人之愚。 閑暇出於精勤,恬適出於只懼。 無思出於能慮,大胆出於小心。

書き下し

好んで人を訐く者は身必ず危し、自ら甘んじて愚と爲るは、適に其の身を保つの智を成す。 好んで自ら誇る者は人多く笑ふ、自ら其の智を舞はすは、適に其の人を欺くの愚を見す。 閑暇は精勤より出で、恬適は只懼より出づ。 無思は能く慮るより出で、大膽は小心より出づ。

現代語訳

好んで人の秘密や欠点を暴く者は、身が必ず危うくなります。自ら甘んじて愚か者になっていることが、かえって身を保つ知恵となります。 好んで自分を誇る者は、多くの人に笑われます。自分の知恵をひけらかすことが、かえって人を欺こうとする愚かさを露わにします。 ゆとりある暇は精勤から生まれ、心安らかな落ち着きはつつしみ畏れる心から生まれます。 思い煩わないことはよく考え抜くことから生まれ、大胆さは細心さから生まれます。

解説

前半は人の秘密を暴く者と自分を誇る者を対にし、賢いつもりの振る舞いがかえって愚かさを示すという逆説を述べます。後半は、望ましい状態がその反対に見えるものから生まれるという対句です。閑暇は精勤から、恬適は慎み畏れる心から、無思つまり思い煩わないことは深く考えることから、大胆は小心から生まれると言います。底本は「只懼」ですが、「祇懼」つまりつつしみ畏れるの意に読みました。大胆に動ける人は、実は細かい準備を重ねた人です。ゆとりのある人も、普段から勤勉に仕事を片付けている人です。見えている姿の裏にある積み重ねに目を向けさせる言葉です。

この章句が説くこと

小心勤勉謙虚持躬準備

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