格言聯璧 / 敦品類・身を養ふ者は嗇にして大
規利害,避勞怨,營窟宅,守妻子,此惜身也。 養身者,嗇而大,惜身者,膻而細。
新字:規利害,避労怨,営窟宅,守妻子,此惜身也。 養身者,嗇而大,惜身者,膻而細。
書き下し
利害を規り、勞怨を避け、窟宅を營み、妻子を守る、此れ身を惜しむなり。 身を養ふ者は、嗇にして大、身を惜しむ者は、膻にして細。
現代語訳
利害を計算し、苦労や恨まれ役を避け、逃げ込む隠れ家を用意し、妻子ばかりを守る。これが身を惜しむことです。 身を養う者は、つましくても器が大きく、身を惜しむ者は、生臭く器が小さいものです。
解説
敦品類の結びで、四つの心得の最後「身を惜しむ」の中身を挙げます。利害を計算して苦労や恨まれ役を避け、いざというときの逃げ場を用意し、家族だけを守るのは、一見賢い身の処し方ですが、ここでは惜身として退けられます。窟宅は、兎が三つの穴を持つように身を隠す備えのことです。身を養う者は欲や力を無駄遣いせずつましいが大きく、身を惜しむ者は私欲の生臭さが漂い小さいと対比します。福・名・財・身の四つを通して、自分のためか、人のためかという向きが一貫して問われていました。自分を守ることと、役目のために自分を整えることの違いを考えさせる一則です。
この章句が説くこと
養生節制修身私欲処世
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