格言聯璧 / 敦品類・大人は赤子の心を失はず
丈夫之高華,只在於功名氣節。 鄙夫之炫耀,但求諸服飾起居。 阿諛取容,男子恥為妾婦之道。 本真不鑿,大人不失赤子之心。 君子之事上也,必忠以敬,其接下也,必謙以和。
新字:丈夫之高華,只在於功名気節。 鄙夫之炫耀,但求諸服飾起居。 阿諛取容,男子恥為妾婦之道。 本真不鑿,大人不失赤子之心。 君子之事上也,必忠以敬,其接下也,必謙以和。
書き下し
丈夫の高華は、只だ功名氣節に在り。 鄙夫の炫耀は、但だ諸を服飾起居に求む。 阿諛して容を取るは、男子は妾婦の道を爲すを恥づ。 本眞鑿たれず、大人は赤子の心を失はず。 君子の上に事ふるや、必ず忠以て敬、其の下に接するや、必ず謙以て和。
現代語訳
立派な男の気高さは、ただ功名と気節にあります。 つまらない男の見せびらかしは、ただ服装や日々の暮らしぶりに求められます。 へつらって人に気に入られることを、男子は妾や侍女のふるまいとして恥じます。 生まれつきの真心を削り損なわず、大人物は赤子のような純な心を失いません。 君子が目上に仕えるときは、必ず忠実で敬い深く、目下に接するときは、必ずへりくだって和やかです。
解説
本当の気高さと見せかけの華やかさを対比した則です。前の二句は、立派な人は功績と節操で輝き、小人物は衣服や住まいで飾ろうとすると対にします。三句目の妾婦の道は孟子に見える語で、ひたすら従順に機嫌を取ることを指します。四句目の、大人は赤子の心を失わないという言葉も孟子離婁下に出るもので、世慣れても生まれつきの純な真心を損なわない人を大人と呼びます。最後の句は上に仕える態度と下に接する態度を並べ、次の単位の小人の態度と対になります。持ち物や見た目で自分を大きく見せたくなるとき、中身と節度で勝負する姿勢を思い出させてくれる言葉です。
この章句が説くこと
気節赤子の心修身謙虚君子
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