格言聯璧 / 持躬類・深沈厚重は是れ第一等の資質
敗後或反成功,故拂心處莫便放手。 深沈厚重,是第一等資質。 磊落豪雄,是第二等資質。 聰明才辯,是第三等資質。 上士忘名,中士立名,下士竊名。 上士閉心,中士閉口,下士閉門。
新字:敗後或反成功,故払心処莫便放手。 深沈厚重,是第一等資質。 磊落豪雄,是第二等資質。 聰明才弁,是第三等資質。 上士忘名,中士立名,下士窃名。 上士閉心,中士閉口,下士閉門。
書き下し
敗れて後に或は反つて功を成す、故に拂心の處も便ち手を放つ莫れ。 深沈厚重は、是れ第一等の資質なり。 磊落豪雄は、是れ第二等の資質なり。 聰明才辯は、是れ第三等の資質なり。 上士は名を忘れ、中士は名を立て、下士は名を竊む。 上士は心を閉ぢ、中士は口を閉ぢ、下士は門を閉づ。
現代語訳
失敗した後にかえって成功することもあります。だから思い通りにいかないところでも、すぐに手を放してはなりません。 奥深く落ち着いて、重厚であることが、第一等の資質です。 度量が大きく豪快であることは、第二等の資質です。 聡明で才気があり弁が立つことは、第三等の資質です。 上等の人は名声を忘れ、中程度の人は名声を立て、下等の人は名声を盗みます。 上等の人は心を閉ざし(欲を入れず)、中程度の人は口を閉ざし、下等の人は門を閉ざします。
解説
前の単位の「快意の時は早く頭を回らせ」と対になる、拂心、つまり意に反するときにもすぐ諦めるなという句から始まります。続く三句は明の呂坤『呻吟語』の有名な言葉で、深沈厚重を第一、磊落豪雄を第二、聡明才弁を第三の資質とします。頭の良さや弁舌の巧みさを最下位に置くところが要点で、人の上に立つ者に必要なのは落ち着きと重みだという考えです。最後の二組は上士・中士・下士の比較で、名への態度と、何を閉ざすかで人の段階を分けます。心で欲を閉ざす人が上、口を慎む人が中、門を閉ざして人を避けるだけの人が下というわけです。
この章句が説くこと
資質深沈厚重持躬名声忍耐
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