格言聯璧 / 持躬類・疾病の者に將て比ぶれば則ち康健自ら樂し
將啼饑者比,則得飽自樂。將號寒者比,則得暖自樂。 將勞役者比,則優閑自樂。將疾病者比,則康健自樂。 將禍患者比,則平安自樂。將死亡者比,則生存自樂。
新字:将啼饑者比,則得飽自楽。将号寒者比,則得暖自楽。 将労役者比,則優閑自楽。将疾病者比,則康健自楽。 将禍患者比,則平安自楽。将死亡者比,則生存自楽。
書き下し
饑ゑに啼く者に將て比ぶれば、則ち飽くを得て自ら樂し。寒さに號ぶ者に將て比ぶれば、則ち暖を得て自ら樂し。 勞役する者に將て比ぶれば、則ち優閑自ら樂し。疾病の者に將て比ぶれば、則ち康健自ら樂し。 禍患の者に將て比ぶれば、則ち平安自ら樂し。死亡の者に將て比ぶれば、則ち生存自ら樂し。
現代語訳
飢えに泣く人と比べれば、満腹でいられることがおのずと楽しくなります。寒さに叫ぶ人と比べれば、暖かくいられることがおのずと楽しくなります。 苦役に服する人と比べれば、ゆったりと暇があることがおのずと楽しくなります。病気の人と比べれば、健康であることがおのずと楽しくなります。 災難にあっている人と比べれば、平穏であることがおのずと楽しくなります。亡くなった人と比べれば、生きていることがおのずと楽しくなります。
解説
前の単位の「享用は我に如かざる者を看よ」を六つの例で具体化した聯です。飢え、寒さ、労役、病気、災難、死と、人の苦しみを段階的に挙げ、それぞれと比べれば、満腹・暖かさ・暇・健康・平安・生きていること自体が楽しみになると言います。当たり前に持っているものは、失って初めて気づくものです。ただし、これは他人の不幸を見下して喜べという意味ではなく、自分が既に持っているものの有難さに目を開けという意味です。不満で心がいっぱいのとき、今日食べられて、暖かく、健康で、生きていることを一つずつ数え直してみたくなります。
この章句が説くこと
知足感謝持躬健康平安
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