格言聯璧 / 持躬類・座右に遍く名論格言を書す
閨門之事可傳,而後知君子之家法矣。 近習之人起敬,而後知君子之身法矣。 門內罕聞嬉笑怒罵,其家範可知。 座右遍書名論格言,其志趣可想。
新字:閨門之事可伝,而後知君子之家法矣。 近習之人起敬,而後知君子之身法矣。 門内罕聞嬉笑怒罵,其家範可知。 座右遍書名論格言,其志趣可想。
書き下し
閨門の事傳ふべくして、而る後に君子の家法を知る。 近習の人敬を起して、而る後に君子の身法を知る。 門內に嬉笑怒罵を聞くこと罕なれば、其の家範知るべし。 座右に遍く名論格言を書すれば、其の志趣想ふべし。
現代語訳
家の奥のことが外に伝えられても恥ずかしくないとき、はじめてその君子の家の決まりがわかります。 そば近くに仕える人が敬意を抱くとき、はじめてその君子の身の持し方がわかります。 家のなかで、ふざけた笑い声や怒鳴り声を聞くことがまれであれば、その家の家風が知れます。 座右に名論や格言をあちこちに書いてあれば、その人の志の向かう所が想像できます。
解説
家庭と身近な人の目から君子を見る聯です。閨門は家の奥、つまり家庭内のことで、それが外に知られても差し支えないほど整っていて初めて家法、つまり家の決まりが本物だとわかります。近習の人は身近に仕える人で、最も素顔を知る人が敬うなら、その人の身の持し方は本物です。後半は、家の中で嬉笑怒罵、つまりふざけた笑いや怒鳴り声がまれなら家風がわかり、座右に名言を書き連ねていれば志がわかると言います。外での顔より、家族や身近な部下の前での姿こそが、その人の本当の人格を映す鏡なのです。
この章句が説くこと
家訓家風持躬修身格言
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『呻吟語』内篇・修身・閨門の事傳ふ可し閨門の事傳ふ可くして、而る後に君子の家法を知る。近習の人敬を起こして、而る後に君子の身法を知る。其の作用の處は只だ是れ敬せざる無きのみ。
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