格言聯璧 / 持躬類・内は己を欺かず、外は人を欺かず
心不妄念,身不妄動,口不妄言,君子所以存誠。 內不欺己,外不欺人,上不欺天,君子所以慎獨。 不愧父母,不愧兄弟,不愧妻子,君子所以宜家。
新字:心不妄念,身不妄動,口不妄言,君子所以存誠。 内不欺己,外不欺人,上不欺天,君子所以慎独。 不愧父母,不愧兄弟,不愧妻子,君子所以宜家。
書き下し
心は妄りに念はず、身は妄りに動かず、口は妄りに言はず、君子の誠を存する所以なり。 内は己を欺かず、外は人を欺かず、上は天を欺かず、君子の獨を愼む所以なり。 父母に愧ぢず、兄弟に愧ぢず、妻子に愧ぢず、君子の家に宜しき所以なり。
現代語訳
心はみだりに思わず、身はみだりに動かず、口はみだりに言わない。これが君子の誠を保つやり方です。 内には自分を欺かず、外には人を欺かず、上には天を欺かない。これが君子の独りを慎むやり方です。 父母に恥じず、兄弟に恥じず、妻子に恥じない。これが君子が家をよく治めるやり方です。
解説
三つずつの項目で君子のあり方を示す聯で、次の単位の「用世」とあわせて四段になっています。一段目は心・身・口の妄りを戒めて存誠、二段目は己・人・天を欺かないことで慎独、三段目は父母・兄弟・妻子に恥じないことで宜家とします。宜家は『詩経』周南「桃夭」の「其の室家に宜し」に基づく語です。内面の誠から始まり、独りのときの慎み、家族への責任へと、自分に近いところから順に広げていく構成になっています。家族に恥じない暮らしをしているかという問いは、外での評価よりも、身近な人の目こそが本当の自分を映すことを思い出させます。
この章句が説くこと
存誠慎独家訓持躬君子
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論語・顔淵篇司馬牛、君子を問う。子曰く、「君子は憂えず懼れず。」曰く、「憂えず懼れざれば、斯れ之を君子と謂うか。」子曰く、「内に省みて疚しからずんば、夫れ何をか憂え何をか懼れん。」
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論語・憲問篇子曰く、君子にして不仁なる者有るかな。未だ小人にして仁なる者有らざるなり。
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論語・学而篇子曰く、「君子は食らうに飽くことを求めず、居るに安きを求めず、事に敏にして言に慎み、有道に就いて正す。学を好むと謂う可きのみ。」
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