格言聯璧 / 存養類・得意には淡然、失意には泰然
放肆時,一檢點。自處超然,處人藹然,無事澄然,有事斬然,得意淡然,失意泰然。 靜能制動,沈能制浮,寬能制褊,緩能制急。 天地間真滋味,惟靜者能嘗得出。 天地間真機括,惟靜者能看得透。
新字:放肆時,一検点。自処超然,処人藹然,無事澄然,有事斬然,得意淡然,失意泰然。 静能制動,沈能制浮,寛能制褊,緩能制急。 天地間真滋味,惟静者能嘗得出。 天地間真機括,惟静者能看得透。
書き下し
放肆なる時、一たび檢點す。自ら處ること超然、人に處ること藹然、事無きときは澄然、事有るときは斬然、得意には淡然、失意には泰然。 靜は能く動を制し、沈は能く浮を制し、寬は能く褊を制し、緩は能く急を制す。 天地間の眞の滋味は、惟だ靜なる者のみ能く嘗め得出す。 天地間の眞の機括は、惟だ靜なる者のみ能く看得透す。
現代語訳
気ままに振る舞っているときに、一度点検しなさい。自分自身に対しては超然と、人に対しては和やかに、何事もないときは澄みきって、事があるときはきっぱりと、うまくいったときは淡々と、うまくいかないときはゆったりと落ち着いていなさい。 静けさは動きを制し、沈着さは浮つきを制し、寛さは狭さを制し、ゆるやかさは性急さを制します。 天地のあいだの本当の味わいは、ただ静かな人だけが味わい出すことができます。 天地のあいだの本当の仕組みは、ただ静かな人だけが見通すことができます。
解説
前の単位の検点の四つ目を受けたのち、有名な「六然」が置かれています。自処超然・処人藹然・無事澄然・有事斬然・得意淡然・失意泰然の六句は、明の崔銑の言葉として伝わり、日本では安岡正篤が座右の銘として広めたことで知られます。続く「静は動を制す」の四句は、反対の性質で弱点を抑える工夫です。最後の対句は、天地の真の味わいも真の仕組みも、静かな人にしか感じ取れず見抜けないと言います。うまくいったときに浮かれず、失敗したときに慌てない。六然は手帳に書いて持ち歩きたくなる、心の姿勢の見本です。
この章句が説くこと
六然静存養泰然処世
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