格言聯璧 / 存養類・德量は隱忍の中より大なり
世事顛倒,吾人修行之資也。 青天白日的節義,自暗室屋漏中培來。 旋乾轉坤的經綸,自臨深履薄處得力。 名譽自屈辱中彰,德量自隱忍中大。
新字:世事顛倒,吾人修行之資也。 青天白日的節義,自暗室屋漏中培来。 旋乾転坤的経綸,自臨深履薄処得力。 名誉自屈辱中彰,徳量自隠忍中大。
書き下し
世事の顛倒は、吾人の修行の資なり。 青天白日の節義は、暗室屋漏の中より培ひ來る。 乾を旋らし坤を轉ずるの經綸は、深きに臨み薄きを履む處より力を得。 名譽は屈辱の中より彰れ、德量は隱忍の中より大なり。
現代語訳
世の中の物事があべこべになることは、私たちの修行の元手です。 晴れ渡った青空と白日のような明らかな節義は、人目のない暗い部屋や部屋の隅で培われてきます。 天地をひっくり返すほどの大きな経綸は、深い淵に臨み薄い氷を踏むような慎重さのなかから力を得ます。 名誉は屈辱のなかから現れ、徳と度量は耐え忍ぶなかから大きくなります。
解説
前の単位から続く「修行の場」の三句目で、世事の顛倒、つまり理不尽な出来事さえ修行の元手になると言います。続く二句は、表に出る大きな働きが、目立たない所での慎みから生まれることを示します。暗室屋漏は人目のない所のことで、屋漏は『詩経』大雅の「爾の室に在るを相るに、尚くは屋漏に愧ぢざれ」に基づきます。臨深履薄は『詩経』小雅の「深淵に臨むが如く、薄氷を履むが如し」です。最後に名誉は屈辱から、徳量は隠忍から育つと結びます。悔しい思いをしている時期こそ、器が大きくなっている時期なのだと励まされます。
この章句が説くこと
慎独忍耐修行節義存養
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