師導古典を学びたいすべての人に

十善法語 / 巻第十二・不邪見戒之下

六和敬ヲ體トス。剃髪染衣ヲ相トス。上佛智ニ順シ。下人天ノ勝緣トナル。佛在世ノ大迦葉阿難文殊彌勒等ヨリシテ今日ニ到ルマテ。師資相承テ其儀違ハス。燈燈相傳テ其明永ク存スル。人天所歸投ノ處。群生福緣ノアル處シヤ。其應現ニ至テハ。十六羅漢モ世ニ久住シテ時時出現アルト云コトシヤ。賓頭盧尊者阿育王ノ供養ヲ受ケ。羅喉羅尊者有信優婆塞ノ供養ヲ受シ類シヤ。諸ノ菩薩モ時時世ニ交リ現スルト云。世友尊者僧伽羅刹尊者ノ類シヤ。此三寶ノ尊重ナルコトヲ知ルヲ。入道ノ初要トスル。正知見ヲ得ル基本シヤ。

新字:六和敬ヲ体トス。剃髪染衣ヲ相トス。上仏智ニ順シ。下人天ノ勝縁トナル。仏在世ノ大迦葉阿難文殊弥勒等ヨリシテ今日ニ到ルマテ。師資相承テ其儀違ハス。灯灯相伝テ其明永ク存スル。人天所帰投ノ処。群生福縁ノアル処シヤ。其応現ニ至テハ。十六羅漢モ世ニ久住シテ時時出現アルト云コトシヤ。賓頭盧尊者阿育王ノ供養ヲ受ケ。羅喉羅尊者有信優婆塞ノ供養ヲ受シ類シヤ。諸ノ菩薩モ時時世ニ交リ現スルト云。世友尊者僧伽羅刹尊者ノ類シヤ。此三宝ノ尊重ナルコトヲ知ルヲ。入道ノ初要トスル。正知見ヲ得ル基本シヤ。

書き下し

六和敬ヲ体トス。剃髪染衣ヲ相トス。上仏智ニ順シ。下人天ノ勝縁トナル。仏在世ノ大迦葉阿難文殊弥勒等ヨリシテ今日ニ到ルマテ。師資相承テ其儀違ハス。灯灯相伝テ其明永ク存スル。人天所帰投ノ処。群生福縁ノアル処シヤ。其応現ニ至テハ。十六羅漢モ世ニ久住シテ時時出現アルト云コトシヤ。賓頭盧尊者阿育王ノ供養ヲ受ケ。羅喉羅尊者有信優婆塞ノ供養ヲ受シ類シヤ。諸ノ菩薩モ時時世ニ交リ現スルト云。世友尊者僧伽羅刹尊者ノ類シヤ。此三宝ノ尊重ナルコトヲ知ルヲ。入道ノ初要トスル。正知見ヲ得ル基本シヤ。

現代語訳

僧宝は六和敬を本体とし、剃髪と染めた衣を姿とする。上は仏の智慧に従い、下は人や天にとっての優れた縁となる。仏の在世の大迦葉・阿難・文殊・弥勒などから今日に至るまで、師から弟子へと受け継いでその作法を違えず、灯から灯へと伝えてその明かりは永く保たれている。人や天が帰依する所であり、多くの生きものの福の縁がある所である。その応じて現れることについては、十六羅漢も世に久しく住して時々出現するということである。賓頭盧尊者が阿育王の供養を受け、羅睺羅尊者が信心ある在家信者の供養を受けた類である。諸々の菩薩も時々世に交じって現れるという。世友尊者や僧伽羅刹尊者の類である。この三宝の尊いことを知るのを、道に入る最初の要とする。正しい知見を得る基本である。

解説

六和敬とは、身・口・意の和合と、戒・見・利を同じくする六つの敬い合いで、僧団の本体とされる。迦葉や阿難から今日まで、師資相承によって作法も教えも途切れず伝わってきた。灯から灯へ火を移すように明かりが保たれる、という喩えがよく知られる。十六羅漢の賓頭盧尊者は、世に留まって供養を受け続けると信じられた。尊者は三宝の尊さを知ることを入道の初めの要とする。技や心得を人から人へ正しく受け継ぐことの重みは、職人の世界や企業の文化にも通じる。

この章句が説くこと

僧宝六和敬相承三宝十六羅漢

関連する章句

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

師導で古典を学ぶ
いま登録すると、7日間すべての機能を無料でお試しいただけます。 無料ではじめる