人物志 / 七繆
人情莫不趣名利、避損害。
書き下し
人情は名利に趣き損害を避けざる莫し。
現代語訳
人の情として、名声や利益を求め、損失や害を避けようとしない者はいない。
解説
名や利を求め、損や害を避けたいと思うのは、誰もが等しく持つ自然な人情であると劉劭は言い切る。この一句は人を非難するための言葉ではなく、人物を評価する際の前提として押さえておくべき現実の描写である。誰かの行動を見て「打算的だ」と眉をひそめる前に、それが人として当たり前の傾向であることを思い出せば、過度な理想化も過度な失望も避けられる。人の言動を読み解く出発点として、この人情の普遍性を踏まえておく価値がある。
この章句が説くこと
人情名利損得