人物志 / 八觀
然有短者,未必能長也;有長者必以短為徵。是故,觀其徵之所短,而其材之所長可知也。
新字:然有短者,未必能長也;有長者必以短為徴。是故,観其徴之所短,而其材之所長可知也。
書き下し
然れども短有る者は、未だ必ずしも能く長ぜざるなり。長有る者は必ず短を以て徴と為す。是の故に、其の徴の短なる所を観て、其の材の長なる所知るべきなり。
現代語訳
とはいえ、短所がある者が必ず長所を持っているとは限らない。しかし長所がある者には、必ずそれに対応する短所がしるしとして現れる。それゆえ、その人のしるしとなる短所を観察すれば、その人の才能の長所を知ることができるのである。
解説
短所がある人が必ず長所を持っているとは限らないが、長所がある人には必ずそれに対応する短所がしるしとして現れると人物志は結論づける。だから短所を手がかりに長所を探ることはできても、短所さえあれば長所があるはずだと決めつけるのは誤りである。人を観察するときも自分を振り返るときも、目立つ短所をその人の才能を映す徴として読み解く視点が、八観篇全体の締めくくりとなる考え方である。
この章句が説くこと
所短徴長所