人物志 / 八觀
處虛義則色厲,顧利慾則內荏,是厲而不剛者。
新字:処虚義則色厲,顧利慾則內荏,是厲而不剛者。
書き下し
虚義に処すれば則ち色厲しく、利欲を顧みれば則ち内荏なるは、是れ厲にして剛ならざる者なり。
現代語訳
実質を伴わない建前の場では顔つきを厳しくするが、利益や欲得を前にすると内心では弱腰になるのは、外見は厳しくとも真の剛毅さのない者である。
解説
建前や名分の場では厳しい顔つきをして見せるのに、実際の利害得失を前にすると急に弱腰になる人がいる。人物志はこれを「厲にして剛ならざる」と呼び、外見の厳しさと内実の強さは別物だと看破する。誰にも、正論を語るときの強気と、実利が絡んだときの及び腰との落差が多かれ少なかれあるものだ。自分の言動を振り返るとき、建前の場だけでなく損得が絡む場面でどう振る舞っているかを見ることが、本当の強さを知る手がかりになる。
この章句が説くこと
建前実利強さ
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