塩鉄論 / 孝養篇
丞相史曰:「孝莫大以天下一國養、次祿養、下以力。故王公人君、上也、卿大夫、次也。夫以家人言之、有賢子當路於世者、高堂邃宇、安車大馬、衣輕暖、食甘毳。無者、褐衣皮冠、窮居陋巷、有旦無暮、食蔬糲葷茹、膢臘而後見肉。老親之腹非唐園、唯菜是盛。夫蔬糲、乞者所不取、而子以養親、雖欲以禮、非其貴也。」
新字:丞相史曰:「孝莫大以天下一国養、次禄養、下以力。故王公人君、上也、卿大夫、次也。夫以家人言之、有賢子当路於世者、高堂邃宇、安車大馬、衣軽暖、食甘毳。無者、褐衣皮冠、窮居陋巷、有旦無暮、食蔬糲葷茹、膢臘而後見肉。老親之腹非唐園、唯菜是盛。夫蔬糲、乞者所不取、而子以養親、雖欲以礼、非其貴也。」
書き下し
丞相史曰く、孝は天下一國を以て養うより大なるは莫く、次は祿養、下は力を以てす。故に王公人君は、上なり、卿大夫は、次なり。夫れ家人を以て之を言えば、賢子の世に當路する者有れば、高堂邃宇、安車大馬、輕暖を衣、甘毳を食う。無き者は、褐衣皮冠、窮居陋巷、旦有りて暮無く、蔬糲葷茹を食い、膢臘にして後に肉を見る。老親の腹は唐園に非ず、唯だ菜のみ是れ盛る。夫れ蔬糲は乞者の取らざる所にして、子は以て親を養う、禮を以てせんと欲すと雖も、其の貴ぶ者に非ざるなり。
現代語訳
丞相史が言った。「孝で最も大きいのは、天下や一国をもって親を養うことであり、次が俸禄で養うこと、下が自分の力で養うことである。だから王侯や君主が上、卿大夫がその次となる。一般の家で言えば、優れた子が世に道を得ていれば、高い堂と奥深い屋敷、楽な車と立派な馬があり、軽く暖かい衣を着て美味なものを食べられる。それがない者は、粗布の衣に皮の冠、狭い路地の貧しい住まいで、朝はあっても夕はなく、粗末な飯と野菜を食い、祭りのときになってようやく肉を見る。老いた親の腹は菜園ではない。それなのに菜ばかりを盛っている。そもそも粗末な飯は乞食すら受け取らないものだ。それで親を養っておいて、礼を尽くそうというのは、尊ぶべきことではない」
解説
この章句が説くこと
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