人物志 / 材能
威猛之政,宜於討亂,以之治善則暴。
新字:威猛之政,宜於討乱,以之治善則暴。
書き下し
威猛の政は、乱を討つに宜し。之を以て善を治むれば則ち暴なり。
現代語訳
威圧的で猛々しい政治は、乱れを鎮めるのに適している。これを穏やかに治まっている状況に用いれば、ただの横暴になる。
解説
強硬な手法は混乱を力ずくで収める場面では有効だが、すでに秩序が保たれ人々が穏やかに過ごしている場に同じ強さを持ち込めば、正当な統治ではなくただの横暴として映る、という指摘である。危機のときに頼りになった強い言葉や厳しい態度を平時の人間関係にも持ち込むと、周囲は圧力としか感じなくなる。強さそのものが悪いのではなく、それを使う場面を見誤ることが問題なのだと、この一文は教えてくれる。今の厳しさが本当にこの場に必要かを問い直す価値がある。
この章句が説くこと
強硬手段の使いどころ横暴場面の見極め