人物志 / 材理
善喻者,以一言明數事;不善喻者,百言不明一意;百言不明一意,則不聽也。
新字:善喻者,以一言明数事;不善喻者,百言不明一意;百言不明一意,則不聴也。
書き下し
善く喩うる者は、一言を以て数事を明らかにす。喩うるに善からざる者は、百言すれども一意を明らかにせず。百言すれども一意を明らかにせざれば、則ち聴かれざるなり。
現代語訳
例え話が巧みな人は、一言で複数の物事を明らかにする。例え話が下手な人は、百の言葉を費やしても一つの趣旨さえ明らかにできない。百の言葉を費やしても一つの趣旨を明らかにできなければ、人はその話を聞こうとしなくなる。
解説
要点を的確に伝えられる人と、言葉数ばかり多くて肝心なことが伝わらない人との差は歴然としている、という指摘である。短い一言で相手の腑に落ちる説明ができる人がいる一方、丁寧に長く語っているつもりでも、結局何が言いたいのか分からないまま終わる人もいる。話が長くなるほど伝わると考えがちだが、実際には言葉数の多さと分かりやすさは別物である。伝える力を磨きたいなら、言葉を足すより先に、要点を一言に凝縮できるか試してみるとよい。
この章句が説くこと
伝える力要点の凝縮例え話の巧拙
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