人物志 / 材理
夫理多品則難通,人材異則情詭;情詭難通,則理失而事違也。
書き下し
夫れ理多品なれば則ち通じ難く、人材異なれば則ち情詭なり。情詭にして通じ難ければ、則ち理失われて事違う。
現代語訳
そもそも道理には多くの種類があって互いに通じ合いにくく、人の資質が異なれば、その心のありようも食い違ってくる。心のありようが食い違って通じ合わなければ、道理は見失われ、物事もうまく運ばなくなる。
解説
道理そのものが一様ではなく、人の気質や立場によって物事の捉え方が違うために、話し合いが噛み合わなくなり、結果として物事も破綻していく、という因果が説かれている。同じ事実を見ていても、育った環境や役割の違いによって見え方が変わることは珍しくない。相手が的外れなことを言っているように感じるとき、実は立っている場所が違うだけということもある。噛み合わなさの原因を相手の理解力ではなく、立場の違いに探ってみると見え方が変わる。
この章句が説くこと
噛み合わなさ立場の違い対話の断絶
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人物志・材理夫れ事を建て義を立つるは、理を須ちて定まらざるは莫し。其の論難に及びては、能く之を定むる者鮮し。
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人物志・材理夫れ九偏の材は、同有り、反有り、雑有り。同なれば則ち相解し、反なれば則ち相非とし、雑なれば則ち相恢す。
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