人物志 / 材理
辭勝者,破正理以求異,求異則正失矣。
新字:辞勝者,破正理以求異,求異則正失矣。
書き下し
辞勝つ者は、正理を破りて以て異を求む。異を求むれば則ち正失わる。
現代語訳
言葉で相手に勝つことを目指す者は、正しい道理を壊してまでも異論を求めようとする。異論を求めれば、正しさそのものが失われてしまう。
解説
議論に勝つこと自体が目的になると、正しさよりも目新しさや反論のための反論を優先してしまう、という議論の罠が語られている。相手を言い負かしたい気持ちが先に立つと、無理に異を唱えたり揚げ足を取ったりして、正しい答えを探すという本来の目的から逸れてしまう。会議やSNSでの議論でも、勝ち負けにこだわった瞬間に内容が空転し始めることはよくある。自分が今、正しさを探しているのか、勝つことを探しているのか、確かめてみる価値がある。
この章句が説くこと
議論の目的化正理勝敗へのこだわり
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