人物志 / 流業
主德者,聰明平淡,達眾材而不以事自任者也。
新字:主徳者,聰明平淡,達眾材而不以事自任者也。
書き下し
主徳なる者は、聡明にして平淡、衆材に達して事を以て自ら任ぜざる者なり。
現代語訳
君主としての徳を備えた者とは、聡明でありながら偏りなく淡々としており、あらゆる才能を見抜きながらも、自ら実務を一手に引き受けようとはしない者である。
解説
頭が良く感覚も鋭いのに、あえて自分で何もかも抱え込まない、という在り方が説かれている。実務に長けていることと、人を見抜き活かすことは別の資質であり、両方を兼ね備えた上で後者を選び取る姿勢こそが際立った器だとされる。何でも自分でやったほうが早いと感じる場面は多いが、それを一歩引いて人に託せるかどうかが、周囲の力を引き出せるかを分ける。自分の手を止めて人を見る余白を持てているか、振り返る価値がある。
この章句が説くこと
見抜く力任せる姿勢淡々とした公平さ
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