人物志 / 九徵
故明白之士,達動之機,而暗於玄慮;玄慮之人,識靜之原,而困於速捷。
新字:故明白之士,達動之機,而暗於玄慮;玄慮之人,識静之原,而困於速捷。
書き下し
故に明白の士は、動の機に達すれども、玄慮に暗く、玄慮の人は、靜の原を識れども、速捷に困しむ。
現代語訳
物事にはっきりした人は、行動のきっかけを的確につかむが、深い思慮には疎い。一方、深く思慮する人は、静かな根本原理を理解するが、素早い対応が苦手である。
解説
機敏に動ける人は深い思慮に欠け、深く考える人は素早い対応が苦手になりやすい。人物志はこの表裏の構造を率直に認める。自分の得意な判断のしかたを誇るのは自然なことだが、同時にその裏側にある苦手も引き受けておくと、無理をせずに済む。得意なことを生かしつつ、苦手な部分を他者に補ってもらう発想も、ここから生まれる。
この章句が説くこと
明白玄慮表裏
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