人物志 / 自序
知人誠智,則眾材得其序,而庶績之業興矣。
書き下し
人を知ること誠に智なれば、則ち眾材其の序を得て、庶績の業興る。
現代語訳
人を正しく見抜く智恵があれば、多くの人材がそれぞれふさわしい位置を得て、様々な仕事の成果が興ってくる。
解説
人を正しく見抜く力があれば、周りにいる人それぞれの持ち味が生かされる場が自然と生まれる。逆に、能力を見誤ったまま役割を割り振れば、本人の力は発揮されず、周囲の成果も伸び悩む。これは職場に限らず、家庭や友人関係でも同じで、誰に何を頼むかという小さな判断の積み重ねが、全体の動きを左右している。人を知る目は、結果として物事の成果に直結する実践的な力である。
この章句が説くこと
知人適材適所眾材
関連する章句
-
『韓非子』説疑第四十四聖王明君は則ち然らず。内舉するに親を避けず、外舉するに讎を避けず。是焉に在れば従いて之を舉げ、非焉に在れば従いて之を罰す。
-
『韓非子』八姦第九賢を官にするには其の能を量り、禄を賦するには其の功に稱わす。
-
『韓非子』觀行第二十四故に明主は烏獲を窮むるに、其の自ら舉ぐる能わざるを以てせず。離朱を困むるに、其の自ら見る能わざるを以てせず。可勢に因りて、易道を求む。
-
『韓非子』外儲說左下第三十三霸王たらんと將欲せば、夷吾此に在り。
-
『韓非子』揚權第八夫れ物は宜しき所有り、材は施す所有り、各々其の宜しきに處る、故に上乃ち為す無し。
-
十七条憲法 第七条人に各(おのおの)任(よさ)有り、掌(つかさど)ること宜しく濫(みだ)りならざるべし。...故に古(いにしえ)の聖王は、官の為に人を求め、人の為に官を求めず。