人物志 / 自序
夫聖賢之所美,莫美乎聰明;聰明之所貴,莫貴乎知人。
書き下し
夫れ聖賢の美とする所、聰明より美なるは莫く、聰明の貴ぶ所、知人より貴きは莫し。
現代語訳
そもそも聖人・賢者が美点とするものの中で聡明さほど美しいものはなく、その聡明さが尊ぶものの中で人を知ることほど貴いものはない。
解説
人物志が説く「聰明」とは頭の回転の速さではなく、人を見抜く力そのものを指す。どれほど知識や技能に秀でていても、目の前の相手がどんな人物かを見誤れば、努力は見当違いの方向に向かいかねない。仕事を任せる相手を選ぶときも、誰の助言を信じるかを決めるときも、実は人を知る判断が土台になっている。自分の得意分野を磨く前に、まず人を見る目を養う姿勢が問われる。
この章句が説くこと
聰明知人人物評価